コンテンツ評論 テレビ番組評

「わたし、定時で帰ります。」をみた

吉高由里子が32歳のWebディレクターを演じるお仕事ドラマ。

Web制作会社に勤める東山結衣(吉高)は、定時までにきっちり仕事を終わらせて、定時に退社するという信条を持っていた。
その信条は、かつて別の会社に勤務していた時、つい責任感で仕事にのめり込み体調を崩した経験や、仕事中毒の父親を見て育ったということから生まれたもの。

21世紀のWeb制作会社と、20世紀のTV-CM制作会社は違うが、私も同じような経験を持っている。

私が大学を卒業してすぐ入った会社では、制作進行をつとめていたこともあって定時に退社できることはほとんどなかった。
忙しい時には連日終電を逃すこともあり、自家用車を路駐しておいてスタッフを自宅に送り届けたりすることもあった。

だが、数年経って立場が変わり、ディレクターになった時には、私は「定時で帰る男」になっていた。
自己裁量でできる仕事が多くなったこともある。

現代のWeb制作会社も同じだろうが、自分だけの作業では仕事は終わらない。他の人間の作業を待ってしか取りかかれない仕事もあったりして、必ずしも定時に帰れる仕事ではないだろう。実際、Twitterなどでは現役のWebディレクターから「うちの会社で定時に帰れる社員はいない」というような書き込みがあったりした。

世を挙げて働き方改革が叫ばれているが、何のためになぜ働き方を変えなければならないのか、どうしたら働き方を変えつつ仕事に支障をきたさないようにできるのか、かつ個人の幸福と社会の充実を両立できるのかなど、考えなくていけない課題が多すぎるように思う。

「働き方」をとりあげた面白いドラマだったが、実際のWeb制作作業がさっぱりわからなかったのは残念。最終回、主人公が倒れる時、文章入力をしていたようだが、制作の最終盤でやる作業には見えなかったな。

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