コンテンツ評論 テレビ番組評

「#いだてん ~東京オリムピック噺~」第一部をみた

かつてない大河ドラマである。

第一部は日本人で初めてオリンピック(ストックホルム大会)に出場したマラソン選手の金栗四三を中心に、日本にまだスポーツというものが根付いていなかった明治~大正の時代を描いた。

歴史というものは人間の営みが辿ってきた経過そのものなので、そこにはさまざまな要素が含まれるはずだ。
しかしなぜだか、私たちは歴史といえば政治や覇権の歴史であるように思い込まされている。
学校で習う歴史もほぼ政治史だったりするし、大河ドラマもそうだ。

「いだてん」はそうではない歴史もあるのだ、という当たり前のことを思い出させてくれる。
スポーツといえば今の日本では当たり前のように皆取り組み、また観たり論じたりするのだが、この頃はそうではなかった。

日本人にとってスポーツとは何ぞや、というところから始まったのだ。
スポーツという面から切って見せる日本史。痛快ではないか。

そこには日本が欧米に追いつけ追い越せと頑張っていた時代の奮闘ぶりもあらわれるし、体育という概念すらなかった日本でどのようにスポーツが浸透していったのかも見せてくれる。

脚本は宮藤官九郎。

落語を取り入れた語り口に彼なりの工夫も盛り込まれているし、明治~大正と昭和を行き来する構成の妙にはうならされる。
真骨頂があらわれていると思う。

と私には名作にみえるのだが、視聴率は低迷しているらしい。かまわない。ほっとけ。

第二部は「東京オリンピックを呼んだ男」田端政治が中心になるらしい。期待したい。

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