コンテンツ評論 映画・DVD評(洋画)

「メッセージ」をみた

セプタポッドの言葉は円環状をなしている

ファーストコンタクトものSFであるが、それ以上のテーマが盛り込まれた意欲作ともいえる。地味だが。

セプタポッドと名付けられた宇宙人らしき存在が世界12カ所に飛来。
言語学者のルイーズは彼らとコミュニケーションをとるために招集される。
このあたり、宇宙人飛来型のファーストコンタクトものの定番展開。

問題はセプタポッドの形状。7本の足を持つためにそう名付けられたのだが、どう見てもイカ・タコの類いだな。
しかも彼らのコミュニケーション方法が触手から墨のようなものを吐いて空間に文字のようなものを描く、というのでこれは完全にイカ・タコ類が墨を吐くことにイメージを得ているようだ。

大昔のタコ型火星人の現代版みたいな感じ。

ルイーズたちがセプタポッドとコミュニケーションをしていくうちに、ルイーズには不思議な能力が発現していく。
それは未来視とでもいうべきもので、自分の人生の「未来の記憶」を垣間見るようになるのだ。

セプタポッドの文字は円環形状をしているのだが、これを解読していくうちにセプタポッドの世界観がわかってくる。
なんと彼らは「時間の経過」のない世界に住んでいるらしい。
彼らには未来も過去もなく、すべての事象が並行して存在するような感じらしい。

最初はルイーズがもともと未来視能力を持っていたのかと思ったが、彼女はセプタポッドの言語を学ぶうち、彼らと同じように時間を感じる能力を身につけたらしい。

でも、これはたとえば忍者の言葉を学んだら忍者の能力が身につくようなもので、ちょっと起こりえない気がする。

で、映画の冒頭から中盤にかけてちりばめられていたルイーズの娘のイメージ(その娘は若くして死ぬのだが)が過去の出来事ではなくて、未来(つまりセプタポッドとの接触以降)の出来事だったことが判明する。ここは少しトリッキーでびっくりさせられた。

結局、ルイーズは世界を救うことになるのだが、それも未来視によるものでここはちょっと「それをやっちゃおしめぇよ」のルール違反的なやり方。

そして彼女は自分の全人生を未来も含めて知ることになる。知った上で、その運命を生きる決心をするのだ。

もし、彼女が運命に抗う決心をしたらどうなったのか?

それよりも私はルイーズの個人的な話より、セプタポッドとの接触以降の人類がどうなったか気になって仕方がない。
だってセプタポッドの言語を学ぶことにより未来を知ることができるのだぞ。
セプタポッドの言語学習はごく一部の人類にだけ許されるのか。

未来を知る方法を得た人類がその後どうなったのか、知りたくて仕方がない。

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