コンテンツ評論 テレビ番組評

「#獣になれない私たち」をみた

ガッキーこと新垣結衣ファンだから言うのではないが、今クール好きだったドラマが3つある、そのひとつ。
(あとふたつは、先日書いた「僕らは奇跡でできている」とやがて書く「昭和元禄落語心中」である)

このドラマは、明らかに日テレの宣伝戦略の失敗もあって低視聴率だったが、テーマといい脚本といい演出といい、すごくクォリティが高かった。

とにかく、上のメインビジュアルを見てもらったらその失敗具合がわかるというもの、ヒットした「逃げる恥だが役に立つ」の脚本野木亜紀子と、主演新垣結衣の再タッグと謳って、このビジュアルだったら誰しもがラブコメだと勘違いするじゃないか。
キャッチコピーも『「全ての頭でっかちな大人」に送る、ラブかもしれないストーリー』だもの。

そう期待して飛びついた層が、余りにも重苦しい展開に辟易して逃げ出した結果、視聴率ダダ下がり。

どっちかというと、けもなれは坂元裕二の「Anone」とか「カルテット」の路線だったもの。
「生きづらい世の中を生きる人々に贈るリアルヒューマンストーリー」とか、そんな路線だもの。

何よりガッキーの演技が、一皮剥けたというか、これまでに見たことのない演技を見せてくれたことに満足。

ガッキーも30歳。女優としてのひとつの節目にさしかかっている。

可愛いキレイでアイドル的に画面の中にいればよかった20代と違って、今後はしっかりと存在感をもった大人の女性を演じていかないといけない。
このドラマじたいが、ガッキーを30代へと送り出すひとつの試練だったかもしれない。

新垣結衣と松田龍平が「けもなれ」撮影終えて「あと2、3話やってもいい」(コメントあり) - 映画ナタリー

「晶という役が想像以上に最初の頃はしんどくて、もうセリフも覚えたくないなとか、(山内圭哉扮する九十九社長に)怒られたくないなとか、怒鳴られたくないなとか思っていたんですけど、最終話を撮り始めた頃から、あと2、3話やってもいいんじゃないかなと(笑)。もうちょっと晶を通していろいろな人と関わりたいなって思っている自分がいて、すごく幸せなことだなと思いました」

このコメントなんか、それを感じさせる。

初回、ブラックな職場環境に追い詰められる深海晶(役名)の姿に、トップ女優としてのプレッシャーに苦しめられるガッキー自身が透けてみえた。
特に彼女の場合は、レプロエンタテイメントという所属事務所の看板を背負ってるわけで、最近真木よう子が入ったけどそれまでは主演を張れる女優といえば彼女だけ。有望な若手だった能年玲奈や清水富美加が相次いでトラブルで離脱するようなブラックな環境だから、もう完全にそのことだと思ったわ。

もちろんいい数字をとれるに越したことはないけど、見ている人はちゃんと見ているから。
むしろ、リアルタイムよりは録画して何回も見てくれる人のほうがちゃんと見ているから。

私も全話録画を残してあるので、年末年始にもう一度見てからストーリーについては書くかもしれない。

でも、最後二人は手はつながないほうがよかったと思うんだ。個人的に。

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