コンテンツ評論 テレビ番組評

「僕らは奇跡でできている」をみた

世の中わかりやすさが求められている。ドラマの場合も一言で「何ドラマ」と言えるようなドラマが高視聴率をとる。

そういう意味からすると本作は、何よりもわかりにくいドラマだ。ジャンルにとらわれず、分類しづらいドラマである。

最初のほうでは、私もとまどっていた。何に主眼をおいて見たらいいかわからなかったからだ。

主人公は高橋一生演じる動物学者の相河一輝。大学で講師をつとめているが、言動がユニークで人に理解されにくい人物である。
最近はとかくこういう人物をみつけると「発達障害」などとレッテルを貼るところがあるが、一輝の場合はこういう個性だととらえるべきだろう。

とにかく常識や習慣にとらわれず、自分の興味を優先するところのある一輝は、徐々に周りの人々に影響を及ぼしていく。
一輝の放つ言葉がとにかくユニークながら真実をついていて、それがこのドラマの見所のひとつとなっている。

その影響を一番受けたのが、歯科医の水本育実(榮倉奈々)。
父の歯科医院を引き継ぎ自分のスキルも向上しなければいけないと、自分で自分をがんじがらめにしているところがあったが、一輝の影響を受けて徐々に自由になっていく。

その様子を見て、視聴者の中からも一輝と育実が恋人同士になるのではないかというつぶやきが多くあったが、これも自分の知っている「恋愛ドラマ」という型に嵌めたいという思いではないだろうか。しかし、このドラマはそんな型にははまらなかった。

ただ、ラストに関してはちょっと呆気にとられた。さすがにそれはないだろうと。
だって宇宙には動物はいないのだから。

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