コンテンツ評論 テレビ番組評

「透明なゆりかご」をみた

小さな産婦人科医院を舞台にしたドラマ。

産婦人科医院は生命が産まれるところであると同時に、消えていくところでもある。
この医院でアルバイトすることになった看護学生、17歳のアオイは最初の日にそれを痛感する。

「日本人の死亡原因の第1位は何か知っているか? それはアウス(人工妊娠中絶)だ」というようなセリフが出てくる。

プロデューサーは「ドキュメンタリーのようなドラマにしたい」と思ったようだ。
「透明なゆりかご」プロデューサーが語る“社会派ドラマのつくり方”【テレビの開拓者たち・須崎岳】

たしかに、普通の医療ドラマにあるような「答え」をこのドラマは提示しない。

その「答え」はずっと考えていかなければいけない、と思わせるようなドラマだ。

主役は清原果耶。朝ドラ「あさが来た」でデビューし、まだ16歳。
無資格だから治療そのものには参加できない。その場に立ち会うしかできない。
だから「生と死」をずっと見つめている。

そんなアオイを十二分に表現した。

この女優ありきで、このドラマは成立している。

16歳の女優に連続ドラマの主役を任せるという決断は、NHKの期待を感じさせる。

おそらく、遠からず朝ドラのヒロインにも抜擢されるだろうと思う。

何よりも、佇まいがいい。演技らしい演技をせず、ただそこにいるだけで絵になる。

 

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