コンテンツ評論 テレビ番組評

「この世界の片隅に(TBSドラマ)」をみた

原作、アニメ映画とも評価の高い作品であり、過去にはNHKで実写ドラマ化もされたようだ。
アニメ映画はとくに、主役のすずをのん(能年玲奈)が演じたということでも話題になった。

今回TBS版ドラマが制作されるに当たり、のんを主演に推す声もあったが、実際に演じたのは松本穂香。
「ひよっこ」で主人公の後輩青天目澄子を演じた若手女優だが、このキャスティングは成功だったと思う。

「いつもボーッとしている」といわれるすずをそのままに体現しながら、さまざまな体験を経てすずの奥にあった芯の強さを表にみせてくる演技には感心した。
今後、確実に注目される女優になると思う。

キャスティングで言えば、すずの義姉である径子に尾野真千子を当てたことは素晴らしい。
初登場時は嫌味の強いキャラであり、ことごとく主人公に辛く当たりながらも、しだいに味方になっていく変化を演じきれるのは尾野しかいないだろうと思っていた。

戦時中を舞台としながらも、戦争そのものではなくて銃後に当たる庶民の日常生活を描いていく物語は、「夜の朝ドラ」ともいわれたりした。
これは反戦ドラマではないが、ひとつの歴史ドラマとして2018年の夏にこれが放映されたことは重要だと思う。

そして、ドラマオリジナルの現代パート。
ともすれば蛇足とみなされそうなパートだが、最終話をみてひっくり返りそうになった。

マツダスタジアムで赤いユニフォームを着て、広島カープを応援する現代のすず(推定93歳)。
戦時中を強く生き抜いた主人公は、そう簡単には死なないのだ。

これを絵にしちゃうとは。

できれば、松本穂香に特殊メイクを施して、正面から老すずの顔を見せてほしかった。(笑)

しかし、現代のすずはすでに呉には住んでいなくて、マツダスタジアムに毎日のように応援に行ってるってことは、どこかで広島市に転居したってことなのかな?

そういえば最終話で周作の仕事場は広島だっていう台詞があったっけ。

 

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