「先に生まれただけの僕」をみた
2017/12/18
嵐の櫻井翔演じる商社マンが私立高校の校長として出向を命じられる。
この時点でもう疑問符が立つ。そもそも櫻井翔、校長はおろか商社マンにも見えない。ミスキャストじゃないか? 日テレのこの土曜ドラマ枠はジャニタレ枠とも言われているくらいだから、キャスティング先行の企画か?
それはさておき、ドラマそのものはかなり面白かった。素人校長が独自の視点で高校を改革していく物語。ただ、商社マンらしいビジネススキルが生きる場面はほとんどないので、公募校長でもよかった気がする。
毎回、一話完結的に現代の高校で起こりそうな問題を取り上げている部分は、問題提起もあり、興味深い。ドラマ視聴層の高年齢化が叫ばれている現代、やはり高校生や若手教師よりは、校長のような責任ある立場のほうが共感を呼びやすいという配慮か。
ひとつ気になるのは、商社マンが高校の校長に就任するということは、収益性の改善がミッションなはず。定員割れしている入学者数を増やすために、高校のレベルアップを志向するというのはわかるにしても、最終的には利益を増やす必要があるだろう。途中からこの校長は銀行の融資を取り付け、部活動に専任のコーチを雇うなどの施策を行うのだが、この返済をするということは収益性が下がっていることにはならないか? (教師のリストラは一人だけしたが)
櫻井翔ではない、他の俳優が主演していたらもっといいドラマになっていたかもしれない。
今やジャニタレで視聴率がとれる時代ではないのだ。実際、視聴率はのびなかったようだが。