コンテンツ評論 テレビ番組評

「#まれ 横浜へ」

mare朝ドラ「まれ」は、主人公津村希が能登を出て横浜の洋菓子店「マ・シェリ・シュ・シュ」にパティシエ見習いとして就職することで、いわゆる「横浜編」を迎えた。今日の放送で朝ドラ特有の時間ジャンプがあって、希22歳の時代へ飛んだので、とりあえず横浜編第一期が終わったものとみなせる。

週でいうと第7週「横浜激辛プチガトー」から第13週「運命カカオ64%」まで。希にとっては19歳から20歳の時期である。

舞台が変わったので、当然登場人物も変わる。横浜での新しい登場人物が出てきたわけだが、能登のシーンが毎回のように挿入されるので、能登編の登場人物も引き続き登場する。このあたり、少しわずらわしい。

問題は主人公が横浜にいるのに、能登で何を描こうとしているのか一向に見えてこないことである。「あまちゃん」では北三陸に残されたユイの動向という興味があり、春子という副主人公がいた。そころが「まれ」の能登シーンは誰を主体に描こうとしているのかよくわからないし、何がテーマなのかもよくわからない。

横浜での希は、新人のパティシエとして修業しているわけだが、その成長を描くのかと思いきや、制作陣はどうやらこれを恋愛ドラマと位置づけたい様子だ。

横浜編から登場した池畑大輔(希の師匠にあたる池畑大悟の息子)と、能登での幼なじみ紺谷圭太との間で揺れ動く三角関係ドラマとしか見えない。

それがこちらの思い過ごしでなかったことは、公式サイトのトップページの一番下に並んだ動画集の中にひっそりとアップされた1分PR動画「珍さんのお勧め編」を見れば明らかになる。
これは完全に「まれ」を「三角関係を描いた恋愛ドラマ」として打ち出している。

朝ドラでこんなに恋愛ばかりがテーマになるのは私が見た中ではほとんど初めてだ。はっきりいってパティシエ修業はそっちのけで希は恋愛に悩む。もちろんケーキがらみの話も挿入されるのだが、分量はごく少ない。昔の月9あたりの恋愛ドラマを見ているようだ。

もうひとつの不満は、希の父津村徹が一向に活躍しないこと。せっかく大泉洋を起用しているのだから、コメディリリーフをまかせてもっと笑いにつなげたらいい、と思うのだが、そうはならないようだ。能登にいた時よりも普通の父親になってしまって、ドタバタもないし、必要以上に希に干渉してこないから存在感もない。

大泉洋は、いま現在においてはコメディ俳優としてトップの存在だと思うけども。宝の持ち腐れ状態になってしまっている気がする。

とりあえず、先週いっぱいで三角関係にも結論を出して、希は店のスーシェフ・パティシエとして抜擢されたので、今後どうなるのか続けて見ていきたい。

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