コンテンツ評論 テレビ番組評

#あまちゃん 第8週「おら、ドキドキがとまんねぇ」再見

朝ドラ史上もっとも荒唐無稽な自転車落下シーン

朝ドラ史上もっとも荒唐無稽な自転車落下シーン

賑やかだった忠兵衛さんがついに旅立ち、静かになった北三陸。
物語はここで年を越す。
アキも無事に潜水士試験に合格するが、一方で北鉄は廃線の危機。

起死回生のお座敷列車が計画され、その目玉としてアキユイの「歌」がクローズアップされる。
その一方で、アキの「恋」は別の局面を迎えつつあった。

親友の裏切り、告白、そしてフられて自転車ダイブする傷心のアキ。

アキのキャラが極端化してくるのがこの第8週だ。時にキレたり、毒を吐くシーンが目立ってくる。一方でサンタの存在を信じる純粋無垢さ。
ある意味アキは「北三陸の妖精」と化してきた。特に車庫のシーン。マフラーに埋もれた顔がもう、妖精。

一方で、ユイのキャラにも変化が生じている。登場時の物静かなお嬢様キャラから脱皮して、ツンデレキャラが確立し、よくキレるようになる。
アキに引っ張られて、本来の性格が表に出てきたのだろう。「真剣にやってくんないと困るんダー!」のキレ方には注目。

アキを可愛がりながらもその恋心に気づかないふりをしている種市を問い詰めるユイ。しかし逆に種市から告白されて、交際を許してしまう。駅舎での種市の告白シーンを小出しに何回も挿入して、だんだんその意味が見えてくる構成が見事。このシーンの橋本愛の表情が素晴らしい。

いつものように、シナリオにあってドラマで省略された部分を拾う。

第43回。水口がアキにはじめて声をかけるシーン。「調べたら君、ネットですごい人気で、テレビにも出たんでしょう?」という台詞があった。水口の素性を考えたら、こういう知識が頭に入っていて当然なのだが、はじめてしゃべる、ほとんど会ったこともない相手が妙に自分のことに詳しいと思えばアキの「なんだぁ?こいづ」も納得がいく。

第44回。サンタがいるという話から、カッパや海坊主や心霊写真などが出てきてハチャメチャになるシーン。「何の話がらこうなった?」の後に、「クリスマス限定でサンタさんのコスプレでウニ丼売りましょうって話ですよ」という台詞がつながり、その後にアキユイがサンタのコスプレをしているシーンがある。実はサンタのコスプレをしたアキユイの写真を見たことがあるので、このシーンは撮影されたけれども割愛されたのだろう。

第45回。勉さんと足立功が琥珀を磨きながらの雑談で、お座敷列車を言い出す回想シーン。これは、前週の第40回で大吉が春子に「春ちゃんが有名になったら一日駅長やってもらうべって、昔から言ってだんだ」と言うシーンの後半部分だった。前週には尺の関係で入れられなかったからだろう。シナリオより長めの回想シーンになっている。

第46回。梨明日で、デートスポットがモーテルしかない、という話。菅原が「バイパス方面さ行げば、ゲーセンあるべ」と発言したのに答えてユイが「うちら行かないです。ヤンキーのたまり場だから」と言っていた。北三陸にヤンキーのコミュニティがあり、ユイがそのたまり場を知っていたという事実。これは覚えておくべきだろう。

ラスト、アキは自転車でETのごとく空を駆けて垂直降下で海にドボンするのだが、シナリオでの指示は「自転車ごと防波堤からジャンプするアキ」「海に落下する自転車」というだけだった。

-コンテンツ評論, テレビ番組評
-, ,