コンテンツ評論 テレビ番組評

#あまちゃん 第2週「おら、東京に帰りたくねぇ」再見

ユイとアキが親しくなるのも第2週

ユイとアキが親しくなるのも第2週

第2週、アキは新人海女になるも、夏休み限定というリミットを抱えている。
その中でアキは北三陸の風物に親しんでいく。

また、東京にまつわるさまざまな人物がアキにかかわってくるのもこの週。
東京に憧れるユイ。
東京に夢破れたヒロシ。
東京からアキ母娘を追いかけてきた正宗。
そういえば東京人たるヒビキとのかかわりもはじまる。

クドカンは「近すぎて見えないものもある」ということが「あまちゃん」のひとつのテーマだと語っている。
北三陸生まれのユイには北三陸の良さが見えず、東京生まれのアキには東京の良さがわからない、という対比がはじまるのも、この週だった。

この週はやはりアキの父正宗が登場してくるのが、ひとつのポイントだろうと思う。
本放送時から思っていたことだが「あまちゃん」の中で正宗ほど途中でキャラクターが変わった人物もいない。
この第2週に登場した時は、割と気難しくてアキに対して厳格な父というイメージがあった。暗い、といわれても不思議ではない。
それが、アキの誕生日のために第6週で再登場した時には、いきなり忠兵衛と意気投合するなど、マイペースだが明るく軽めの人物になっていた。

第2週で気になるのは、春子と正宗の離婚話だ。今もって春子が離婚を決意したキッカケは、私にはわからない。だが春子自身が正宗と一緒に暮らす息苦しさに耐えられなくなったのが理由だろうと思っていた。

しかし、今回シナリオを読むと、どうもそれ以外に春子にはアキを正宗から引き離す、という意図があったのではないかと思える。北三陸に戻ったのも、春子の中にアキを心配する気持ちがあればこそ、という気がしてきた。第一週に書いた、正宗のアキに対する過剰な期待が、アキを暗い子にさせていた、と春子は思っていたのではないだろうか。

もうひとつ発見だが、浴衣姿のユイにアキがはじめて話しかけるシーン。アキはユイに「毎日電車で会ってっけど、もう忘れでっぺと思っで声かげらんねがった」と言っている。アキはウニ丼売りで電車に乗ってるわけだが、ユイは夏休みなのになぜ毎日電車に乗っていたのか疑問だった。それが実は文化祭の実行委員になっていたからだということが、本編に入っていない台詞でわかった。

ちょっとユイのイメージが違ってくると思う。北三陸高校でのユイは、誰とも交わらずに超然としていたのかと思っていたが、そうではないようだ。これも「おら的ユイぶつ論」で書いた、ユイの環境適応力の高さを示すものだと思っていいと思う。

第1週、第2週のあたりは、アキやユイたちよりも、まだ大吉と春子の地元意識のぶつかりあいのほうが目立つ。田舎を嫌って飛び出した春子と、そんな田舎にも良さを見つけてとどまった大吉の、それぞれのスタンスはなかなか交わらない。そんな中で、美寿々のいうこんな台詞が印象に残った。「みんな色々あって、最終的にこごさ帰って来るの。お互いわがってるから、黙って受け入れるの」

 

-コンテンツ評論, テレビ番組評
-, ,