コンテンツ評論 テレビ番組評

「#あまちゃん: おら的ユイぶつ論~その4」

■ユイは「冷めた」のか「諦めた」のか?

この時にユイが言ったことば。「諦めたわけじゃなくて、冷めたの。完全に」

この言葉は、数日おいた第94話で訂正される。
天野家のウニ丼小屋での和解シーン。
「冷めたんじゃなくて、諦めた。その代わり、ちゃんと見てるから」
と穏やかに語って、アキに自分のためにアイドルを目指すことをすすめるのだ。

ところが、終盤の146話でこれがさらにひっくり返されるのだ。
梨明日に来襲したGMT5が去った後、「潮騒のメモリーズ現象第二章」のノートを取り出したユイはこう述懐する。
「ごめん、私ウソついてた。全然諦めてきれてないし、全然吹っ切れてないし」

…ということは? 諦めてはいなかったということは、やっぱり一時「冷めていた」というほうが当たっているのだろう。

前年8月末にはユイの母よしえが、夏ばっぱに付き添われて北三陸に帰還した。
最初こそ、母を受け入れきれず、梨明日を飛び出していったユイだが、およそ1年を経て、謝罪も許容も済ませていたのだろう。

ならば、さっさと上京すればよかった、というようなものだが、この頃にはすでにアキはオフィスハートフルを辞め、スリーJプロダクションでの活動をはじめている。徐々に(いや急速に、か)人気が出てきた頃でもある。
春子はユイの最大の理解者だし、経験者であるから、母との関係が修復されるのに時間がかかることも理解していた。
だから、あえてユイに上京をすすめることはしなかったのだろうと思う。

この稿でいったん締めくくるつもりだったが、ユイについては、なかなか語ることが尽きない。
震災後のユイについては、しばらく時間をいただいて、また稿を改めることにしたい。

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