「大帝の剣」をみた
2010/12/12
おバカなSF時代劇だ。
遙か昔地球に落下した謎の金属オリハルコンで三種の神器が形作られた。そのうちのひとつが「大帝の剣」である。三種の神器をすべて揃えると世界を思いのままにすることができるといい、徳川家康も部下を派遣して探させているという。
「大帝の剣」を持つのが阿部寛演じる万源九郎である。日本に渡った黒人の孫という設定なのだが、少年時代とあまりに容貌が違いすぎるぞ。
三種の神器を狙うのはもうひと組。アメーバ状の宇宙人たち。彼らは地球の動物の体内に侵入して不思議な能力を備えさせる。一方は長谷川京子演じる豊臣の忘れ形見に憑依し、もう一方は憑依する相手を乗り換え怪物化させつつ三種の神器を奪いにくる。このあたり「二十億の針」そのものだ。
夢枕貘の原作だが、まあこのテのストーリーはキライではない。料理の仕方しだいではあるが。
監督は堤幸彦。あえてB級、いやC級映画を狙ったフシがあるが、見事にこけてる気がする。せめて「トリック」風にやっておいてくれたら、という気がした。
江守徹のナレーションが過剰すぎ。どうせやるなら講談調にでもしておけばよかったのではないか。