4Kテレビの行く末
気になった記事。
Business Media 誠:相場英雄の時事日想:家電メーカーが期待する主力商品――「4Kテレビ」の“寿命”
アナリストは、私の顔を見るなりこう告げた。
「アイバさん、少し前に4Kテレビに悲観的な記事書いていたよね」
そうだと返答すると、アナリストがこう付け加えたのだ。
「見通しはズバリ当たっているよ」
(…)某台湾メーカーの今年の新規設備投資計画の中に、4Kテレビ向けの新工場建設が盛り込まれていたのだ。
そんなこと、最初からわかっていただろうに。
この記事はこういう文章で締めくくられている。
日本の家電メーカー幹部は、株価上伸で一息つけるうちに、新興国メーカーが絶対にマネのできない新商品や新たなサービスを創り上げるべく経営戦略のかじ取りを見直す時期にきているのではないだろうか。
その知恵がないからこういう事態になっているのでは?
もし手があるとしたら、今のうちに経営陣が総退陣して、イチかバチか新世代に舵取りをまかせてみるくらいのものだろう。
日本の企業には技術はあるが、知恵がない。技術はコピーできるが、知恵はなかなかコピーできないものだ。
かつてソニーはウォークマンを作った。ステレオは家か車にあるのが当たり前の時代にである。歩きながら音楽を聴くステレオなんか、絶対に売れないと言われた。
しかし、その製品が世界を変えた。ウォークマンなければiPodもなく、iPhoneも当然誕生していない。
音楽聴取スタイルを変えようという知恵、ステレオを小型化する技術の両方がなければ、ウォークマンは誕生しなかった。
今のソニーには技術はあるが知恵はない。
技術立国の弊害。技術はコモディティ化すれば手に入る。21世紀はむしろ、知恵の時代であると考え直したい。