朝日新聞のジャーナリスト宣言って…?!
2011/01/04
このところ、朝日新聞が出しているTVCMにひっかかっていた。
そう「ジャーナリスト宣言」というやつ。
まず、朝日新聞がジャーナリスト宣言をする、というところにひっかかった。
昨日今日できた新聞ならともかく、朝日新聞だよ。
歴史も伝統もあるはずのアサヒシンブンだよ。
いまさら、なぜ宣言する必要がある?
「じゃあ、これまではジャーナリストじゃなかったのかね」
と思うじゃないか。
つぎに、その映像。いろんなニュース映像をツキハギで編集している。
そこに流れるこのコピー。
「言葉は感情的で、残酷で、ときに無力だ。
それでも私たちは信じている、言葉のチカラを。」
信じているのなら、言葉だけで伝えてほしい。
言葉とは何の関係もないニュース映像を使うってことで、もう語り手自身が言葉を信じられなくなっている、ということが伝わってきてしまうのだ。
まあ、こんなCMを企画したプランナー氏もぜひ反省してほしい。
表現が、表現したかったものを裏切っている。
コピーそのものに対する考察としては、コラムニストの小田嶋隆氏のブログでこんな考察をみつけた。ほとんど同感なので、ここに引用させていただく。
偉愚庵亭憮録/コラムニスト宣言
おそらく、朝日新聞社自身が、自分たちの「言葉のチカラ」を信じていないように見えるところがイタイのだと思う。
(…)
マジレスをすると、言葉を信じることより、言葉のうさんくささを自覚して、常に自らをいましめることが、ジャーナリストたる者が持つべき心構えの第一条だと思う。
言葉って、怖いよね。
「語るに落ちる」って言葉があるように、語ろうとすればするほど、本心が透けて見えるから。自戒。