映像文化を語ってみる

SEDはいつ我々の家にやって来るのか?

2010/12/20

ちょっとでも映像ディスプレイの将来に興味を持っている人なら、SEDが実際に商品化されて店頭に並ぶ日を心待ちにしているはずだ。

ITmedia+Dの『麻倉怜士の「デジタル閻魔帳」:CEATECで見つけた4つの次世代トレンド』でもCEATECで実際に展示されたSEDのことに触れられている。

 ポイントは3つあります。1つは「“精細感”が非常に高い」ということです。(…)精細感が高いということは、ハッキリクッキリしていればいいということではなくて、我々があたかも自分の目で本物を見ているかのようなナチュラルな精細感が、今回のSEDにはありました。(…)

 2つ目は「なめらかでなだらかな色の階調感」です。スムーズで緻密、しかも情報量が非常に多いですね。(…)2次元の映像なのですが、微細な奥行き感があるのです。これは液晶でもプラズマでも得られることができない映像感ですね。

 3つ目はダイナミックレンジが広い点です。自己発光ならではの黒の漆黒的な沈みと白のピーク感の伸びの対比が素晴らしい。(…)ここまでのディスプレイの凄い表現力は初めて見るものです。

ほぼ、ベタぼめ状態である。

映像制作者なら誰でも、液晶・プラズマディスプレイの画質に不安を持っている。しかし、事実上市場はそれらが席捲してしまっている。ソニーの映像制作向け業務用モニターも、CRTのものは廃番になってしまった。しかし、変わりに発売された制作用液晶モニターでは、本当の画質を確かめることはできない。

麻倉氏はいう。

 「では、SEDはいつまでも高価で大衆化しないものなのか」という声もありますが、それは液晶やプラズマといったデバイス開発の歴史を知らない人の意見ですね。液晶やプラズマは、今でこそ普及価格となってますが、そこに至るまでに液晶は液晶150年、プラズマは40年もかかっているのです。SEDは 1980年代後半にキヤノンが研究開発を開始してから、まだ20年しか経っていません。これだけの開発期間で商品化にこぎつけたのですから、むしろ画期的なスピードなのです。

どうやら、あと20年~130年経てば、SEDは今の液晶やプラズマといった(それでも私は高いと思うが)普及価格に下がってきそうなのである。

待てないことはない……、と思う。

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