映画・DVD評(邦画)

「かもめ食堂」をみた

2010/12/20

フィンランドの首都ヘルシンキにその食堂はある。
店主のサチエさんの言葉によると「レストランではなくて、食堂です」ということだ。メインメニューは、おにぎり。

ヘルシンキに食堂を出したものの、さっぱり客がこないサチエ(小林聡美)。はじめての客は、日本かぶれの若者だった。サチエは、初の来店を記念して、彼は一生コーヒーを無料、ということにしてしまう。彼がサチエに尋ねたのは「ガッチャマンの歌、教えてください」しかし、サチエは「誰だ、誰だ、誰だ」の後が出てこない。

それが気になって本屋に出かけたサチエは、旅行客のミドリ(片桐はいり)を見かけて「ガッチャマンの歌を知ってますか?」と声をかける。ミドリは完璧にガッチャマンの歌を覚えていた。それが縁で、ミドリはサチエの家に泊まり、かもめ食堂を手伝うことになる…。

ほんわかした雰囲気のまま、さしたる事件もなく、かもめ食堂をめぐる話は進んでいく。後には、もたいまさこ演じるマサコを加え、三人の日本人女性はだんだんとヘルシンキの町に溶けこんでいき、客も来るようになる。

注目すべきは、主人公サチエの人物造形だろう。物静かで、弱気になることもなく、ただ「真面目にやっていればお客は来ますよ」と、自らの信条とスタイルを崩さない彼女は、ミドリをはじめふれ合う多くの人々を安心させる人柄だ。

102分という尺も適切だ。商業的には知らないが、やはり1時間半前後という尺は小品映画にピッタリしていると思う。

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