ネットとコンテンツの関係論

YouTube対23団体連合軍

2010/12/20

昨日のニュースだが、

NIKKEI NET IT PLUSが伝えるところ
によると、

 日本音楽著作権協会(JASRAC)やテレビ局など日本の著作権関連事業者・団体23社は5日、米動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」に対して、著作権侵害行為を事前に防ぐ対策を講じるよう求める要望書を4日に送付したと発表した。

 (…)文面ではユーチューブが権利者からの求めに応じて権利侵害コンテンツを削除する手法が「大量の違法アップロードのためにうまく機能しなくなっている現状を大変憂慮」すると指摘。サイトの運営者として権利侵害行為を未然に防ぐ「責任がある」とし、「さまざまな技術や工夫により」このような行為を排除するよう要請している。

 さらに、技術的対応など抜本的な対策が実現するまでの間の暫定措置についても対策を例示して要求した。対策例は
(1)ユーチューブのトップページに、権利者の許諾を得ない映像を投稿する行為が違法で、法的責任を問われる場合があることを日本語で掲示、
(2)今後映像を投稿するユーザーの氏名・住所などを登録させること、
(3)JASRACなどが6月以降ユーチューブに依頼して削除した映像を投稿したユーザーのアカウントを無効とすること、の3点。

以前に、およそ3万件の著作権侵害動画を削除するようにYouTubeに要求したのと同じ、23団体連合軍だ。

この要求にYouTubeはどう対応するだろうか?

まず(1)に関しては、やるのではないかと思う。ただし、かつてDivX stage6のトップにデカデカと日本語の掲示が出ていたようなことはしないだろう。トップページにはせいぜい「日本語での注意事項はこちら」とリンクつきで一行表示されるくらいではないだろうか。

(2)は、無理だろう。これを実施するとなると、YouTubeのデータベース構造自体にも波及する。それに今まで実名登録なしで投稿していたユーザーをどうするべきかとか、それに従ってユーザーが離れる可能性もある。YouTubeは絶対にやらないだろう。

(3)はやるかもしれない。しかし(2)が実施されないとすると、削除されたユーザーがふたたび登録してくるのを防ぐことはできない。削除対象メールアドレスを記録して、同アドレスでの登録をはじくとしたところで、フリーメールアドレスを取ってそれで登録することは容易だ。根本的な解決にはならない。

結局、YouTubeにとってこれまでにアップロードされた違法動画を含む膨大な映像コンテンツは財宝であり、絶対にこれを守ることは間違いない。自分たちの存立にかかわることだ。

一方で、欧米のコンテンツ事業者はYouTubeの存在を認め共存をはかろうとしているような気配だ。このあたりの違いは、来年早々どう動いていくのだろうか。

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