「亀は意外と速く泳ぐ」をみた
3月 31, 2006 on 8:49 am | In 映画・DVD評(邦画) | Comments Off脱力系奥さまスパイムービー?
くだらないながらも、いい意味でヘンな人々ばかり登場する映画。
爆笑はなく、くすくす笑いばかりのコメディ。
海沿いの町に暮らす23歳の主婦スズメは、夫が単身赴任で亀にエサを与えるしかすることがない日常に飽き飽きしていた。
ある日彼女は切手より小さいスパイ募集の貼り紙を見つけ、応募してみることにする。訪ねた先にはスパイを自称する不思議な夫婦がおり、スズメはスパイ活動の一環として「目立たないように暮らす」ことを命じられる。
ご町内だけで完結するスパイ映画。といっても、どこの国のスパイだか、何を目的にしているのかは全然明かされない。仲間として、うまいラーメンを作る腕を持ちながら目立たないようにそこそこのラーメンを作り続けるラーメン屋だとか、海外では暗殺のバイトもする元傭兵の豆腐屋など、奇妙な人々が登場するのが見どころかな。
できれば公安は出てこないほうがよかったような気がする。スパイ活動がはじまるはじまると言いながら、何もない日常をくだらなくくすぐりながら描き続けたほうが面白かったのでは?
ちなみに亀が泳ぐシーンはない。
がんばれ「蛙男商会」
3月 30, 2006 on 5:53 pm | In ネットと映像の関係論 | Comments OffASCII24のインタビュー記事「島根発のFlash制作TVアニメが始動 あのFROGMAN=蛙男商会がついにメジャーデビュー!」は、なかなか考えさせられる記事だった。
全編Flashで制作されたアニメーション作品が、TVのレギュラー番組として放映開始される。その作品は、ウェブサイトが月間30万PVを誇るという蛙男商会の“ザ・フロッグマンショー”。4月5日26時40分(6日の午前2時40分)から、テレビ朝日・朝日放送系列でオンエアーとなる。作者の FROGMANこと小野 亮氏は、島根県に本拠を構えて創作活動を行なっている。
このブログでも「これからはネットでコンテンツを公開するのが先で、そこで取り付けた支持を背景にしてメジャーメディアにデビューしていくクリエーターが主流になっていくのではないか」という意味のことを何度か書いている。
この蛙男商会さんは、まさにそれを実現しているわけだ。
小野氏は、映像業界の経験もあり、また島根は故郷でもなんでもなく、旅しているうちに気に入って住み着いた土地だという。
田舎暮らし願望の強い私も、なんとなくこんなふうにやれたら、と思ってしまう。
とりあえずオンエアを録画してみることにしよう。(生で見るにはつらい時間帯だ)
(追記)
TV朝日ではASCII24に書いてあったとおりの時間帯に放送されるらしいのだが、大阪・朝日放送(ABC)では放送されないようだ。どなたか、いつ放送されるのかご存じではないだろうか。
コンピュータがクラッシュ
3月 29, 2006 on 3:27 pm | In 平成徒然草 | Comments Off映像制作用のコンピュータがクラッシュした。
After Effectsというソフトでレンダリングをしてる最中に逝ったらしく、二度と立ち上がらなくなってしまった。
GoBackというソフトで時間を遡れるようにしてあったのだが(それで助かったことが何度もある)願いもむなしく一番過去に戻しても立ち上がらないところをみると、HDDそのものが物理的に壊れた可能性もある。
ここ一週間ばかりかけて制作してきた映像のプロジェクトと素材は失われたようだ。仕事ではなかったので、大変なことにはなっていないのがせめてものこと。
幸いにして、レンダリング結果であるAVIファイルと編集ソフトのプロジェクトは救出できたので、最終の修正は施されていないが、一応完パケにはこぎつけた。
今回、仕事でなかったこともあって、バックアップをとっていなかったのがまずかった。
長いこと環境を変更せずに使い続けてきたので、そろそろ新しい環境を整えろという啓示だと思うことにする。
はぁっ…。
経済産業省の役人は経済や産業にうとい
3月 28, 2006 on 1:38 am | In 平成徒然草 | 1 Comment電気用品安全法(PSE法)についての経済産業省の右往左往は、はっきり言って経済産業省のお役人が、いかに経済や産業のことを知らないか、知っていると思っていても理解できていないか、をあからさまにしてしまったように思う。
はっきり言って、頭が悪いし。
まず、販売とレンタルを一緒にしてしまった。
「レンタルはPSE法に照らして問題はないし、無償譲渡も問題はない。だから、レンタルでお金をとった後、無償譲渡すれば販売と一緒じゃないか」
では、五分レンタルで料金を取り、五分後にレンタルが終了すると同時に所有権が客に移るというのなら問題はないか。
客が店を出る時には所有権は客にあるので、違いはないように思う。
だが、違いはある。領収書には「レンタル料」と書かなければいけない。
個人ならそれでもたいした問題ではないだろう。だが、会社などではそうはいかないことも多いはずだ。
中古販売業という立派な経済行為にも、全然理解ができていないということも明らかにしてしまった。
無償で検査機器を貸し出すから、販売後、検査をしに客のところまで行き、検査をすればそれでよい。しかも検査をするかしないかは、販売店側の善意にまかせる、という。いつまでに検査をしなければならないかとか、そういう決まりはない。
小寺信良氏のコラムによれば、電気製品の中古販売店は全国に30万店あるそうだ。そこにすべて無償で検査機器を貸し出すとすれば、最低30万台の検査機器をそろえなければならない。税金で、だ。
ま、最初は数百台あれば持ち回りでなんとかなると思ったんだろうね。しかし、それでどうやって検査をする? 中古販売店だって、暇じゃない。いちいち客のところまで押しかけて行って検査をさせてくれ、ということ自体無理だ。客が販売店から非常に遠い場合はどうするの? その交通費や、人件費は誰が払うの? 商品が転売されていたら?
結局、法の番人であるはずの役人が、なんとかない知恵を絞って法の抜け穴を探した結果、こんないびつな結果になっている。いかに、彼らが本当の経済を理解していないか。
いびつな法律の上に、いびつな抜け穴を作って、さらにいびつな結果をもたらしたようなものだ。この責任は誰がとる?
こういう時こそ政治だと思うんだけどね。政治家は、偽メールの追究に忙しいらしい。
GoogleIdol
3月 27, 2006 on 8:29 pm | In ネットと映像の関係論 | Comments Off百式は、海外のネット系サービスや商品を一日ひとつ紹介してくれる貴重なサイトだ。私もときどき、覗かせていただいて、感心したり、呆れたりさせていただいている。
その百式の本日の記事は「GoogleIdol(http://www.googleidol.com/)」についてだった。ちょっと引用しよう。
個人がつくった映像を流通させるインフラがようやく一般的になってきた感じだ。
そうなるとGoogle Idolのようなタレント発掘系サービスももっと出てくるのかもしれない。
もともとAmerican Idol(アサヤンみたいなものだ)という番組のパロディであるが、毎週パフォーマンスをする人々の映像(Google Videoだ)を投票によって対戦させ、一番を決めようというものだ。
さっそく行ってみると、トップページで二組の投票が行われている。
“Competition 1: Lip-sync Grand Final”とあるから、これは音楽に合わせて口パクをするパフォーマンスのようだ。
Aretha Franklinの真似をするふたりの女の子と、The Back Street Boysの真似をするふたりのジャージ青年の二組のパフォーマンスが動画で見られる。The Back Street Boys真似のほうは明らかにアジア系だ。
そういえば、TVBankの投稿動画コンテストのほうにも、歌姫コンテストとか、お笑いパフォーマンスコンテストのようなものが予定されている。
ひょっとすると、未来のアイドル、歌姫は、こうしたネット動画から発掘されるのかもしれない。
「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」をみた
3月 26, 2006 on 10:51 am | In 映画・DVD評(洋画) | 1 Comment立体アニメというのは、魅力的な絵だ。
どうやっても、3DCGでは出せないような独特の質感がある。
絶対に動くはずのない人形が動き出す、という意味では同じでも、それは同じような音色を模した電子楽器と、オリジナルのアコースティック楽器くらいのちがいを持っている。
ティム・バートンの原作・プロデュース作品。
ハロウィンで人をおどかす怪物たちの町、ハロウィンタウンの若き支配者、かぼちゃ大王のジャックは、たまたまクリスマス・タウンに迷い込み、クリスマスに魅せられてしまう。
ジャックの号令で、サンタクロースを拉致し、かわりにジャックがサンタになりすまして怪物たちの作ったプレゼントを世界の子どもたちに配る計画がはじまった…。
ミュージカル仕立てのファンタジックなストーリーだが、さまざまな怪物たちのキャラクターデザインなど、魅力がいっぱいだった。
「キャプテン・ウルフ」をみた
3月 25, 2006 on 7:26 pm | In 映画・DVD評(洋画) | Comments Off海軍特殊部隊のウルフ大尉は、軍事機密の開発者である教授の救出に失敗、教授を死なせてしまう。そんな彼に与えられた次の任務は、教授の家族を守るということ。機密が教授の自宅に隠されていると思った敵工作員が自宅を襲撃すると考えられたためだ。
この手のシチュエーション・コメディは、比較的古いパターンだと思う。平和な中流家庭に全然似つかわしくない特殊部隊のコマンドーを演じるのは、「トリプルX」や「リディック」でタフガイを演じたヴィン・ディーゼル。
スキンヘッドの彼も、よく見るとけっこうかわいい目をしている。
最初は護衛任務だけだと思ったのだが、母親の不在中、家政婦が逃げ出してしまい、赤ん坊を含む五人の兄弟と取り残されたウルフ大尉は、否応なしにおムツ換えから、ガールスカウトの活動の付き添いまでやらざるをえなくなる…。
いちおうお定まりのパターンで、すべてを軍隊式に取り仕切ろうとする大尉に兄弟は最初反発するが、しだいに絆を深めていく。最後はそれなりにアクションで締めくくられるのだが、まあホームコメディといったほうがいい。
家族で見るのに適した映画なのに、登場する敵工作員が明確に中国人を示すと思われるのは、最近のアメリカの状況を反映しているのだろうか。
経済産業省は何もわかってない
3月 24, 2006 on 10:44 am | In 映像文化を語ってみる | Comments OffPSE法による販売規制の猶予期限が迫っているが…、
昨日、各テレビニュースで一斉に報道していたこの会見。
asahi.comによると、
4月から中古家電製品の販売が制限される電気用品安全法(PSE法)に関し、坂本龍一さんら音楽家が23日、要望書を経済産業省に提出した。同法施行前に製造・輸入された電化製品すべてを規制対象から除外するよう求めている。
坂本さんらは15日に「ビンテージ」と呼ばれる希少価値の高い古い楽器を規制外とするよう要望書を出した。経産省はビンテージ品の除外方針を打ち出したが、「音楽家の立場で運動してきたが、求める趣旨は中古品を自由に売買できること」として改めての要望となった。
坂本氏は、経産省が1989年以前に製造中止となった電気楽器をビンテージとする方針に触れて「何を使っていいとか、お役所に決められるような問題ではないと思う」と語っていた。
だいたい、いつから経済産業省が楽器の優劣について論じることができるようになったのだろう?
しかも、楽器、つまり音楽演奏に関する電気製品だけが文化財であると決定する権限をなぜ経産省が持っているのだろう。以前にここで書いたように、映像機材にも影響が出るし、古い親指シフトのワープロが原稿執筆に不可欠だとする文筆家もいる。
単に、いち早く音楽家だけが結束して声をあげただけで、楽器のみを除外するという決定をしたことは、それこそ経産省自身のいう「正直者がバカをみる」状況を作っているのだ、ということがわからないのだろうか。
すでに「バカをみた正直者」は多数出ている。ビンテージ楽器の除外が発表される前に、事業の縮小と引越を決定した中古楽器販売業者などは、経産省に損害賠償を求めてもいいと思うのだが。
何より、会見で東儀秀樹氏も言っていたが、ここでPSE法による中古品販売規制がかかることによって、誰かが得をするという状況がまったく見えないということが大問題だ。
結局、PSE法による中古販売規制は、経産省のメンツを立てるためだけのために、国民に犠牲を強いる結果となっているのだ。
「コーチカーター」をみた
3月 23, 2006 on 9:17 am | In 映画・DVD評(洋画) | Comments Off私の子ども時代、テレビドラマでは青春ものが定番だった。
だいたいスポーツ部が舞台で、主人公は指導する教師というパターン。
最近は、あまりそういうドラマを見かけないが、この映画はひさしぶりにその臭いを感じさせてくれる。
といっても主人公は若手教師ではなく、高校OBでスポーツ店を経営する中年男。母校であるリッチモンド高校バスケット部の契約コーチとして、ダメ部員たちを立ち直らせ、州大会の出場にまで導く物語。実話らしい。
このコーチは、最初に部員たちと契約をむすぶ。バスケットの練習だけではなく、授業にも出席して一定の成績をおさめること。それができない部員は、練習も試合も参加させない。
コーチの考えには背景がある。リッチモンド高校は、はきだめの低ランク校、その生徒たちの末路には高い確率で刑務所が待ちかまえている。スポーツと学業である程度の成績があれば、奨学金を得て大学へ進学が可能になるというのだ。
あとは、ほぼご想像どおり、紆余曲折を乗り越えて部員たちはコーチについていき、彼の考え通りのコースを歩む。
少年スポーツの指導者にはぜひ見てもらいたい映画だが、ちょっと出来すぎの感もある。主演がギョロ目のサム・ジャクスンだから迫力があって、部員たちもついていかなければならないような雰囲気だが、普通はこうはならないよなあ。
それにしてもコーチの語る、黒人の若者の1/3は刑務所へ行く、というのは本当なら、アメリカのとんでない現実だなあ。
「アンフェア」最終回をみた
3月 22, 2006 on 5:03 pm | In テレビ番組評 | 2 Comments関西テレビ制作、火曜10時枠の連続ドラマ。
「アンフェア(不公正、フェアではない)」というタイトルもユニークだが、ストーリーもこんがらがるほど複雑だった。
篠原涼子主演。バツイチで離婚した夫の元に一児がいる、警視庁捜査一課の女刑事に扮する。マトリックスばりに黒いロングコートを着こなす、クールで敏腕な刑事役だ。篠原は、最近進境いちじるしい演技力でそれなりカッコよくは演じていたが、はっきり言ってバラエティでの天然ちゃんぶりがちらついて、刑事にも母親にも見えなかった。

もっとも、それはそれでいいのだと思う。このドラマはアクチュアリティを要求される、いわゆる刑事ものではないからだ。ひとつの連続殺人事件の謎を追いかけ、そのトリックを探る事件もの、それもけっこう荒唐無稽系の事件ものだから。
最終的にすべての事件の黒幕は、篠原演じる雪平刑事のパートナー、安藤刑事だったということで幕を閉じたが、まあ納得できないことおびただしい。最後の告白シーンも、安藤を演じる瑛太のどヘタな演技でぶちこわしになっていたが、つじつまは全然合っていないし、説明不足だ。
※たとえば、後半安藤は美央の世話と捜査で忙殺されていたのに、どうやってあれほどの人間を殺す時間の余裕があったのか、とか。エンディングロールに殺人シーンが入っていたけど。
というより、謎の作り方が強引で、解き方を考えて作られていない構造だったと思うな。謎が広がっていく展開は、それなり面白かったのだが。広げたきり包むことのできない風呂敷だ。
でもまあ、最後まで欠かさず見続けることができたし、アリのドラマだったとは思う。
ところで、結局「アンフェアなのは誰?」。
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