「トリプルXネクストレベル」を見た

12月 31, 2005 on 12:18 am | In 映画・DVD評(洋画) | Comments Off

トリプルXとは、特殊技能を備えた潜入工作員のことである。

初代トリプルXは、ヴィン・ディーゼル演じるザンター・ケイジ。抜群の運動能力を誇るが、正体はサーフィンやスケボーの世界でそれと知られたカリスマというだけの民間人だった。

で、その初代はこの映画の最初で「殺された」という報告があっただけ。
この映画では二代目のトリプルXが活躍する。

トリプルX ネクスト・レベル コレクターズ・エディション
監督:リー・タマホリ
出演:アイス・キューブ , サミュエル・L・ジャクソン , ウィレム・デフォー , ノーナ・M・ゲイ



Story
大ヒットを記録したスパイアクションを、リー・タマホリ監督とアイス・キューブ主演で新たに描く続編。国家安全保障局のエージェント・ギボンズは、刑務所に服役中のダリアス・ストーンを新たなシークレット・エージ…(詳細こちら


アイス・キューブという名前が普通の役者のものではないので、ちょっと調べてみると、有名なラッパーなのね。ヒップホップのスターらしい。

要するに、日本でもよくある歌手を主演に据えた映画なのだ。
だけどカッコイイ若者ならばともかく、アイス・キューブの容貌は、なんとなくモッサい黒人のオッチャンとしか見えない。

そのアイス・キューブが、刑務所に服役中の元特殊部隊員を演じる。そいつを脱獄させてトリプルXに据えるというわけだ。S.L.ジャクソン演じる機関長の旧部下ということだし、活躍の舞台はワシントンで、クーデター阻止の話だし、前作とはだいぶ違ったコンセプトだ。

こちらはそんな大スターとは知らないから、顔見てザコだと思い、すぐ殺されるに違いないと思っていたら、頑張るわ、頑張るわ。

カネはかかった映画だし、アクションも結構すごいんだが、乗り切れない。やっぱ映画に主人公の容貌って大切だわ。

「ホステージ」をみた

12月 29, 2005 on 12:31 am | In 映画・DVD評(洋画) | Comments Off

いやあ、ひさびさに面白かった。

本当は、星4.5あげたいところ。
0.5は、主人公の過去やスミスの日常をもうちょっとていねいに描いてあればなあ、というのと、ラストシーケンスがちょっとあっけなかったのでマイナス。

とにかく上質のサスペンスを味わえた。

ホステージ
監督:フローラン=エミリオ・シリ
出演:ブルース・ウィリス , ケヴィン・ポラック , ジョナサン・タッカー , ジミー・ベネット



Story
ブルース・ウィリス主演によるアクションサスペンス。ロス市警の凄腕交渉人として活躍してきたジェフは、過去の事件で損傷を負い、今では町の警察署で働いていた。そんなある日、若者たちによる人質事件が発生する。…(詳細こちら


ブルース・ウィリスが渋い。
「ダイハード」で売り出してきた当時は、生きのいいアクションスターという感じだったが、額の禿げ上がるのにつれていい味の出せる役者になってきた。

片田舎の警察署長におさまったジェフ(ウィリス)は、過去の事件で心に傷を負った元ロス市警の交渉人。そんなジェフの管轄で、三人の若者による金持ち邸宅への立てこもりが発生し、ジェフの部下が殺害される。郡の保安官(日本なら県警に相当する)の到着とともに、ジェフは彼らに指揮権を渡して、引き下がる。

娘や息子と一緒に人質になった邸宅の主人スミスは訳アリげな人物。謎の組織に渡すはずのDVDが邸宅に残ったままになっている。そのDVDを回収したい組織は、ジェフの妻子を誘拐し、ジェフにその回収を段取りするように強制する。

かくてジェフは、犯人、保安官、組織の三者を相手に回して、孤独な戦いを開始する。

邸宅の排気ダクトの中を動き回ってジェフに協力するトミー坊やもいいし、最初は目立たないが後半になるに従ってサイコっぽくなっていく犯人のひとりマースもいい。

どこかの番組で「最後まで犯人がわからないのがミステリー、最初から犯人がわかっているのがサスペンス」などと珍解釈を堂々と教えていたが、そんな底の浅いサスペンスではない、本物のサスペンス映画だと思う。

映像コンテンツを育てるビジョンとは

12月 28, 2005 on 12:32 pm | In 映像文化を語ってみる | Comments Off

NHKや民放など放送事業者、ネット動画配信に進出をはじめたIT企業、そして政府や自治体のいずれにも映像コンテンツ生産力を育てるビジョンがない、とは当ブログで何度か批判してきたことだ。
(付け加えるなら、映画業界とか、広告業界とか、いろいろあるが)

こちらから何のビジョンも提示せずに批判に終始するのは本意ではない。
今ばくぜんと私が考えていることを今年の締めくくりとして記しておきたい。

第一の対策は、教育である。
それも、大学や専門学校といった高等教育ではなくて、低年齢での映像表現への興味の持たせ方だ。
これについては、かつて「映像づくりは教育になるのじゃないか(10/30)」というエントリで記している。
小学校高学年くらいからの映像制作体験によって、映像表現への興味を持たせようということである。
(もちろんこれはクリエーター育成ばかりでなく、一般的な表現教育としても通用すると考えているが)

第二の対策は、個人や小規模グループの映像クリエーターに対する発表機会・メディアの提供だ。
これは、おそらくネット動画配信などがその役割を担うことになると思う(そういう意味で、GyaOの動画ブログ、TVバンクの動画投稿などには期待している)が、必ずしもそればかりにはとどまらない。
深夜枠でもいいが、テレビにも機会提供をしてほしいと考えている。
さらには、上映会などのイベントももちろん大事だろう。

ここで、インセンティブを組み合わせるということが望ましい。
優良コンテンツを作る能力があることを示したクリエーターには制作費、さらには報酬の提供をし、段階的にプロ化できるような仕組みづくりがあるとよいと思う。

このふたつの対策が、いわば入口と出口になる。
さらに、中間が必要ではないかと私は思っている。

第三の対策とは、新規に育ってくる映像クリエーターに、われわれ映像制作プロフェッショナルのノウハウを提供するというサポートである。
いわば、今までのプロが蓄積してきた映像づくりの「文化」を伝承してもらえる(それも従来の徒弟制度とか映像制作現場への就職というかたち以外での)仕組みづくりだ。

映像制作には莫大なノウハウが必要となる。また、映像や音響のクォリティ維持に対する知識や意識も必要である。こうしたノウハウは既存映像制作業界には蓄積されているが、新規参入クリエーターには希薄だ。
これらのノウハウを共有化することで、全体的なレベルアップをはかれるはずである。

この三つの対策が、現在の私の持っているビジョンなのである。
2006年は微力ながら、この中で自分のできることに着手していきたいと考えている。

「マダガスカル」をみた

12月 27, 2005 on 9:38 pm | In 映画・DVD評(洋画) | Comments Off

野生の王国」という言葉で、その昔の動物ドキュメント番組を思い出した。

「シャークテイル」に続いての動物主人公のCGアニメ映画。
今度は陸上動物篇だ。
こちらは馴染みが深いせいか、魚ほど奇異には見えない。

マダガスカル
監督:エリック・ダーネル , トム・マクグラス
出演:ベン・スティラー , クリス・ロック , デイヴィッド・シュウィンマー , ジェイダ・ピンケット・スミス



Story
ドリームワークスが贈るファミリーエンタテイメント最新作。N.Y.の動物園から脱走し、人間に捕まり船で連れ去られた4頭の動物たちが、漂着したマダガスカル島で冒険を繰り広げる。フルCGで再現した大自然の映像も見…(詳細こちら


ニューヨークの動物園で、何不自由なく暮らしている四匹の動物。シマウマのマーティ、ライオンのアレックス、キリンのメルマン、カバのグロリアが主人公。

ある日、ふと「野生の王国」を目指そうと思い立ったシマウマのマーティが動物園を抜け出した。後を追った他の三匹もろとも捕まり、なぜかケニアの自然動物保護区に送られることになった…。

はずが、ペンギンのテロリストが叛乱、船を乗っ取ったはずみで、四匹を入れた箱はマダガスカルに漂着する。野生のキツネザルの大群に迎えられた四匹。幸せなワイルドライフがはじまる、かと思われた。

しかし、肉食動物であるライオンのアレックスだけは、その生活に馴染めない。肉飢餓症にかかったアレックスは、自ら奥地に閉じこもってしまう…。

文明社会に慣れきった動物園の動物が野生の王国でどう振舞うか、というところが着目点なのだが、私には野生のはずのキツネザルたちも同類に見えてしまった。

私の好みはテロリストのペンギンズ。軍隊タッチで、実行力もあり、テンポもあって面白い。彼らを主人公にした映画を見たい。

ところで、サルが二匹いたはずなんだけど。どこ行った?

ペイテレビってどんなんかなぁ

12月 26, 2005 on 12:46 pm | In 映像文化を語ってみる | 14 Comments

まいど、ITmedia+D Blogの西正氏のブログを読んでいる。
(このブログ、とにかくITmedia+D Blogの中で一番コメントを呼んでいるブログだ。もう2ちゃんねる的掲示板状態で、コメンターどうしが西氏もまじえて議論している。ある意味、ブログの常識を超えた状態)

今回西氏は、従来のNHK改革慎重論から視点を変えて「NHKは大化けするかも(年内最後のNHK論)」というエントリを投稿してきた。

NHKにとって考えてみたら、ちょっとだけ長い目で見たら、スクランブル化は大化けのきっかけになるかもしれないという話。
(…)
ペイテレビとなったNHKは弱まるかもと心配していたが、ペイテレビになってしまうなら、「NHKの番組とは」という今の先入観を変える必要がある。ペイテレビ事業者の目標は、加入件数の増加に尽きる。日本では既存のペイテレビ組は劣勢なので、NHKがペイテレビになった姿を想像するなら、海外の大手ペイテレビの方が参考になる。
(…)
番組もゴージャスになっていくだろう。巨大ペイテレビの番組ラインナップは、誰もがお金を払いたくなるようなもので一杯になる。そうしなければ潰れてしまう。
(…)
つまり、今、NHKの心配をするのは要らぬお節介なのかもしれない。いずれディズニーも超えるメディア・コングロマリットが目指されていく。「頑張れ、頑張れ」だ。世界中にNHKのコンテンツが流れていくのだろう。

これは一種の皮肉と考える必要がある。

つまり、西氏の言いたいことは「NHKをペイテレビ化すれば、結局は拡大路線を歩んで、巨大メディア・コングロマリット化を目指すしかなくなる。それでいいんですか?」ということだろう。

それは、間に挟まれて下記の一文が存在することでもわかる。

とすると、10年もすれば昔のことは「歴史のお勉強」になるから、「公共的な番組」なんて話はどこかに飛んで行ってしまってもおかしくない。それを責めるのも変だ。

私は、NHKは税金で運営される公共放送(西氏の別のエントリによると、国営放送というらしい)と、ペイテレビに分割した方がいい、という案なのだが。(ただ、そんなに深く考えたわけではない。単なる素人案である)

ペイテレビといっても、たとえばNHKのどの番組を見るのでも、NHK全体に視聴料を支払う必要があるというのは、私は感心しない。

できれば番組単位で視聴料を支払うというのが理想だ
たとえば「NHKニュース」を見たい人は、月○○円の視聴料を払うことでどの時間帯の「NHKニュース」でも視聴できるが、大河ドラマを見るためには別の視聴料を支払う必要がある、ということだ。

技術的に可能かどうかはわからないのだが、こうすれば番組ごとの支持・不支持がはっきりする。もちろん、後日DVD化やネット配信での収入も考えに入れる必要があるが、不採算なら番組続行は不可能になる。

不採算でも続けなければならないと考えられる放送は、分割する公共放送(国営放送)に組み入れればいい、という意見である。

これが技術的に不可能であるとすれば、NHKを縦に分割してふたつ以上のペイテレビを作るという方法も考えられる。競合相手があることで、自然とどちらが支持を集めるか、という競争になる。単なる拡大路線よりは、コンテンツの質が問われることになる、というのは素人考えにすぎるだろうか。

「リバーワールド」をみた

12月 25, 2005 on 6:16 pm | In 映画・DVD評(洋画) | Comments Off

フィリップ・ホセ・ファーマーはアメリカのSF作家である。どっちかというと、一流半といった感じで、そんなにビッグネームというわけではない。

実を言えば私は大学生時代SFファンであった。
そのおかげで、結構さまざまな作家のSF作品を読んだもので、この映画の原作である「リバーワールド」シリーズも読んだ。
といっても、あまり細かいところは覚えていないのだが。

ただ、ネアンデルタール人から22世紀に地球を訪れた宇宙人まで、ありとあらゆる死人が復活している巨大な世界「リバーワールド」のイメージだけは覚えている。

リバーワールド
監督:カリ・スコグランド
出演:ブラッド・ジョンソン , カレン・ホルネス , エミリー・ロイド , キャメロン・ダッド



Story
『アイ,ロボット』の監督、アレックス・プロヤス製作総指揮によるSFムービー。宇宙飛行士・ジェフは、スペースシャトルでの飛行中に事故に遭い、命を落とす。しかし、彼はさまざまな時代の人間が存在する謎の惑星で…(詳細こちら


正直言って、私のように原作を読んだことのある人間でないと、いきなり冒頭からつまづきそうな感じだ。

主人公は原作では英国の冒険家で「千夜一夜物語」の編者でもあるリチャード・バートンだったが、映画では2009年のスペースシャトルのパイロットに変更されている。

いきなり海岸に、全裸の男女が大勢上がってくる。海岸には何かの缶がたくさん落ちており、その中に着るものが入っている。上がってきた人間たちはお互いになぜかコミュニケーションはできるのだが、ローマ時代の皇帝ネロやら、第二次世界大戦時に捕虜収容所に入れられていたポーランド人やら、生きていた時代も人種もバラバラだった。しかも、老年まで生きた人も若いときの姿で復活しているのだった。

どうです。ここでもうダメな人は駄目そうでしょ。
作為ありあり、不自然ありありの状態で物語ははじまる。

この不自然な世界がどうして出来たのか、誰が人類を復活させたのか、わからんままに物語が進んでいって、捕虜になったり、脱出したり、ふたたびつかまって、敵を倒して、そしてなぜかミシシッピ川を行き来していた外輪蒸気船を模した船が出航する。ここまでで、映画はエンド。言っとくけど、謎は全然解明されていない。続編を待て、的エンド

たぶん、テレビの連ドラを一本の映画に再編集したのかもしれない。というのは、見せ場見せ場で不自然なフェードアウトがあるから。

私としては、リバーワールドの由来でもある大河が、ああいう峡谷の川のイメージじゃなかったんだよね。だから、ちょっと残念。

「ハウルの動く城」をみた

12月 24, 2005 on 5:31 pm | In 映画・DVD評(邦画) | No Comments

宮崎アニメは、脇役が素晴らしい。
この映画で言えば、火の悪魔カルシファー蕪頭の案山子カブなど。
さらに、わずかワンシーンしか登場しないザコキャラであっても、ちゃんと存在感を持ってるところが並ではない。

本当は、題名そのものである「動く城」をもっと描いてほしかった。
意外とああいう、寄せ集め、増築に増築を重ねてわけわからなくなってしまった建物とか、好きなのである。

だから、「動く城建造秘話」みたいなのがあったらなあ、と思っている。

ハウルの動く城
監督:宮崎駿
出演:倍賞千恵子 , 木村拓哉 , 美輪明宏 , 我修院達也



Story
イギリスの児童文学作家、D・W・ジョーンズの原作を宮崎駿監督が映画化。魔女により老婆に変えられてしまった少女と魔法使い・ハウルが“動く城”で奇妙な共同生活を始める。ふたりの“戦火の恋”を通して、生きる楽…(詳細こちら


荒地の魔女に呪いをかけられて老婆に変えられてしまったソフィーが主人公。どこかに少女の姿に倍賞千恵子の声がどうも合わない、という感想を読んだのだが、聞いてみると意外とそうでもない。まあ、18歳には聞こえないが。

俳優というのはいつもは自分の顔ととともに芝居をしているわけで、声優のように姿とかけ離れた声を出す訓練をしていない。それを考えたら、倍賞千恵子の演技はなかなか善戦しているといってもいいだろう。

ソフィーの状態が、老婆と少女というふたつしかないわけではないので、倍賞さんも声を作るのに困っただろう。

呪いをかけられてからも、ハウルの城に辿りつくまでは本当に歩くのもやっとという感じなのに、掃除婦をかってでてからは顔は婆さんだが、背もすっくと伸びて矍鑠とした動きになる。かと思えば、少女の姿に戻ったのに、髪は白髪のままだったりする。アニメならではの映像表現なのだが、どの状態がどういう意味なのか、よくわからないままに過ぎていってしまった。

ハウルを演じるキムタクは、割とうまく個性を消しているので、気にはならない。正直言って彼でなくてもよかったが。

宮崎アニメが「ナウシカ」以来描いてきたテーマである「戦争と人とのかかわり」の路線の物語である。
それにしては作品中で戦争について何も語られていない。どことどこが戦争をしているのか、戦争の原因は何なのか、どちらが勝ってどちらが負けているのか、ハウルはなぜ戦火の中を飛び回るのか、すべて説明されていないのだ。

だいたい宮崎アニメは説明不足なのが特徴だが、今回のこれはちょっと不足すぎる。ハウルの目的も、サリマンがハウルに何をさせようとしているのかも、わからない。
何がなにやらわからないうちにハッピーエンドを迎えてしまうのもちょっとね。

それとも、これはそういうことを気にしないで、ディテールを楽しむ映画なのかな。

なら、ハウルの動く城の案内映像がほしいなっと。

動画配信にもHDの波か「gooブロードバンドナビ」

12月 23, 2005 on 10:54 pm | In ネットと映像の関係論 | Comments Off

最近、GayOだ、TVバンクだと、ネットでの動画配信の話題が尽きないが、動画配信にもHDの時代が来たのかも知れない。

AV Watchの記事
によると

 NTTレゾナント株式会社は22日、ポータルサイト「goo」の動画配信サイト「gooブロードバンドナビ」において、NHKの番組22本を有料配信するトライアルサービスを開始すると発表した。トライアルは2005年12月28日から2006年3月末まで実施する。

 最大の特徴は、2006年2月下旬から6MbpsのHD映像を配信すること。これまでgooブロードバンドナビでは500kbpsや1Mbpsの映像を配信してきたが「より解像度が高く、高品位な映像配信をトライアルで実施。ユーザーの反応やシステムの検証などを行ない、今後のコンテンツビジネスに反映させたい」という。

BSデジタル放送以外では、決してHD映像の視聴環境というのはよくない。フルHDの受像機というのはまだ高級機種しかないし、DVDのようなコンテンツが市販されているわけでもない。

しかし、PC上なら比較的高解像度のディスプレイも普及しているし、HD配信も試みとしては面白い。

 なお、配信帯域は、プロジェクトXは500kbpsと1Mbpsの2種類のみで、6Mbpsは用意していない。宇宙~と、美しき日本は、500kbps、1/6Mbpsの3種類をラインナップするが、6Mbpsの配信は2月下旬からとなる。

 6Mbpsのコンテンツを視聴するためには、NTTのBフレッツ回線を使用する必要がある。配信フォーマットはWMVで、形態はVOD。なお、6Mbpsコンテンツの解像度や音声仕様など、詳細は28日以降に明らかにされる。

残念なことにうちはFTTHだが、NTT系ではないので視聴できない。
たしかに、HDコンテンツなら一度見てみたい気がする。

「混迷を深めるNHK改革の動き」に反論する

12月 23, 2005 on 3:10 am | In 映像文化を語ってみる | 3 Comments

メディアコンサルタントの西正氏が、ITmedia+D LifeStyleに「混迷を深めるNHK改革の動き」と題する文章を寄せている。

2005年12月6日、規制改革・民間開放推進会議の宮内議長から提案された受信料を支払わないとNHKの番組が視聴できなくなるスクランブル化の導入をとりあげ、政府の拙速なNHK改革を批判し、「NHK改革」と「放送と通信の融合」は次元の異なるものだから、一緒にしないほうがよいという提言である。

ここで、この本論の趣旨に反論する気は私にはない。
私はNHK改革推進賛成派であるが、まあ大して期待もしていない。

 議論の火付け役となった規制改革・民間開放推進会議の考え方からは、より直接的にNHKを縮小均衡させようとの意図がうかがえてならない。

その規模縮小が取り返しのつかない事態を招くのではないかと、西氏は危惧する。

さて私が反論したいのは、コラムの中の次の一文である。

 IT企業による放送局の買収問題が続くのも、放送局の制作するコンテンツに魅力があることの裏返しである。規模を縮小させていけば、いずれ良質なコンテンツは生み出し得ない状況に陥ることになりかねない。

良質のコンテンツ」という言葉で西氏が考えているのが何かは知らない。

だが、上記の一文が申し立てていることは「コンテンツを作り出す企業体はある程度の規模を持たないと良質なコンテンツを生み出すことができない」ということだ。

そんなことはない。

放送局が放映しているコンテンツは誰が作っているのか。
映像作品だから、これは三段階に分けて考える必要がある

まず第一は、コンテンツの骨である企画・構成の部分である。
放送局はこの部分では多くを外部の能力に頼っている

たとえばドラマであれば脚本家であり、バラエティや情報番組であれば放送作家である。こうしたスタッフはほぼフリーランスや外部の企画会社に所属している外部ブレーンだ。NHKを含めて、放送局が内部で脚本が書けるスタッフを育成しているという話は近年まったく聞いたことがない。

第二は、制作の分野である。
良質な映像・音響を作り上げる職人的な部分だ。
NHKは比較的こうしたスタッフを内部で抱えているほうかも知れない。しかし、民放は外部の制作会社に頼りきっているのが常だ。
基本的には放送局にはプロデューサーがいればいいのであって、アウトソーシングの傾向にあるのは間違いない。

何より、こうした職人芸的な分野では、大きな企業体の中にいる人よりも、フリーランスや小規模な外部の会社に属している人のほうが腕が良いのは常識である。

そうすると、あとは第三の分野だ。これは要するにカネである。
良質な映像作品を制作するにはカネがいる。
カネを出すのには、営業部(NHKなら集金係)と経理部があればいいのであって、たいした企業規模を持たなくても多額の資金を動かすことはできる

たしかに、現在のNHKのように湯水のように制作費を使うということはできなくなるかも知れない。

NHKでも仕事をするスタッフから聞いたところによると、NHKの仕事ぶりは民放の切り詰めた予算とは次元が違うものだ(あるいは、だった)という。それもどちらかというと、無計画というか、野放図に好き勝手にカネを消費していくような使いっぷりだったそうだ。

たしかに良質なコンテンツを作るにはカネがいるが、カネをかければ良質なコンテンツになるかというと、そんなことはない

要するに、熱意を持った能力のある人材と、適切な予算をつけてやれば、良質なコンテンツはできる。製作元の企業規模に別に影響はされない。

さらに言えば、放送するコンテンツだからといって、製作元が放送局である必要なんか、これっぽっちもない。

何より、放送局がそのような人材を育成しているかというと、これはまったくそんなことはない。
出来てきたところから刈り取るのが放送局のやり方で、基本においてIT企業となんら本質的には変わらない。

じゃあ誰がコンテンツ・クリエーターを育てているのか? 

それはクリエーター自身が自分で自分を育てていくしかない現状だ。

日本に欠けているのは、将来を見据えて、良質なコンテンツを生み出すことのできる人材を作り出そうというビジョンと体制である。すでに、放送のほとんどは既存のアイデアの安易な焼き直しで埋め尽くされている。

このままでは、日本のコンテンツ生産力は先細りするしかないだろう。
一方で、コンテンツを流すチャンネルは飛躍的に増えていく。
再利用、焼き直し、リメイクばかりがどんどん横行して、放送というものの魅力は失せていくだろう。

そうなる前に、早く手を打たないとだめだと思う。

「ゴジラ ファイナルウォーズ」をみた

12月 23, 2005 on 1:12 am | In 映画・DVD評(邦画) | 1 Comment

轟天号という空中戦艦が出てくる。
もちろん、艦首はでっかいドリルだ。

戦艦にはドリルがなくちゃいけない。
少なくとも、ヤマト以前はそうだった。

子どもの頃作ったプラモにも、SF戦艦というと、宇宙戦艦だろうと、海底戦艦だろうと、意味もなく艦首にドリルをそなえていた。
行け~、行け~、ゴーテンゴー

ゴジラ ファイナルウォーズ
監督:北村龍平
出演:松岡昌宏 , 菊川怜 , 宝田明 , 北村一輝



Story
「ゴジラ」シリーズの第28作目にして最終作となる特撮SFアクション。20XX年、地球上に突如謎の怪獣たちが出現、地球防衛軍の面々は特殊能力を用いて闘うが、防戦一方の彼らを救ったのは圧倒的兵力を誇る“X星人”だ…(詳細こちら


ゴジラ誕生50周年記念作だそうである。
なんと、私よりゴジラのほうが年上だった。
そして、ゴジラシリーズはこれで打ち止めらしい。
まあ、何度も打ち止めになったシリーズだから、信じてはいけないが。

監督は「あずみ」や「劇場版スカイハイ」の北村龍平だが、最初からどうもB級特撮を狙っていたのではないかと思う。
思い切り金をかけた特上のB級特撮を作ってやろう
と思っていたんじゃないだろうか。
とにかく、B級特撮映画のニオイがぷんぷんする仕上がりになっている。

とにかく、ゴジラシリーズに出てきた怪獣が全員集合みたいな感じで登場する。轟天号は出る、X星人は出る、ミュータントは出る。満艦飾である。

ゴジラは、もともと水爆の象徴として生まれ、人類の永遠の敵として君臨してきたはず。

昭和ゴジラシリーズの後半作品の失敗は、ゴジラが地球を守る正義の怪獣と位置づけられてしまったことにある。この「ファイナルウォーズ」も、結局その轍を踏まざるを得なかった。だからこそ、B級をめざすことになったのだろう、と私は思う。

ゴジラシリーズを締めくくる作品としては、本当はゴジラと人類の関係を見つめなおし、シリーズの原点に還る映画がほしいと、私なんかは思うのだが。

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