映像文化を語ってみる

映像文化復権元年(5)

2010/12/12

やっぱり日本の社会にはバブル崩壊が非常に影を落としていることは否めないだろう。

映像制作業界もしかり。特に大阪を中心とした映像制作業界は、非常にその影響を受けている。倒産した映像制作会社も多かったし、そうでなかったところも生き残りに必死だった。

景気低迷の時代は、はっきり言って人的投資はできない。長く新人を入社させていない制作会社も多かった。

福知山線脱線事故の際にJR西日本の人員構成のゆがみが話題になったことがある。ベテランと新人の間をつなぐ中堅がいない。そのために、ベテランが長い経験の中で蓄えたノウハウがなかなか全部に行き渡らない。

映像制作業界は、徒弟制に近い雰囲気が近年まで残っていた世界である。それだけに、ベテラン・中堅・新人のバランスがとれていてこそ経験的なノウハウが伝わっていくはずだ。そこのところが、景気低迷のおかげでノウハウの伝承を途切れがちになった。

映像制作業界においてすら、ノウハウの伝承がきちっとしていない。そんな時代に「誰でも映像は作れる」の波がやってきた。

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