コンテンツ評論 テレビ番組評

「この声を君に」をみた

ドラマとしては不思議なテーマだが、「朗読」を取り上げたドラマ。

主演は元祖イケメン俳優の竹野内豊なのだが、今回は風采のあがらない中年男性の役。しかも、数学者という役どころだ。

「話し方がつまらない」という理由で学生にも人気のない大学の准教授である穂波(竹野内)は、意固地で自分の殻に閉じこもった男。プライベートでは妻に離婚を持ち出されている。

そんな穂波がひょんなことから朗読教室と、そこで講師をつとめる京子(麻生久美子)と出会い、変わっていくストーリー。

「朗読」をテーマにするなどNHKでないとなかなか出来ない企画だと思う。しかし、タイトルにもあるように「声」を聞かせるということは、今の時代に欠けている要素なのかもしれない。

なにしろメールやLINEなど「文字」という伝達手段が主流になった時代である。就職した若者たちが電話での応対ができないという話も聞く。日常の会話はともかく、意図を持って声でコミュニケーションするということの少ない時代だ。

ビジネスにおけるプレゼンテーションとか、声優とか、「声」に専門性、プロフェッショナル性がかぶせられているような気もするが、本来「声」は人間にとって基本的なコミュニケーション手段であることの原点に立ち返るのが、この「朗読」なのかもしれない。

大原櫻子が丸いメガネをかけて登場するのだが、それが彼女として一番可愛かったような気がする。

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