コンテンツ評論 テレビ番組評

「過保護のカホコ」をみた

遊川和彦脚本の連ドラである。

遊川作品といえば、主人公の家族に不幸ばっかりふりかかる「純と愛」を筆頭にして、何やらひねくれた展開のドラマが多い。

しかし、その傾向も最近は変わってきたようで、本作はごくごく普通のホームドラマ、恋愛ドラマである。

恋愛ドラマとしてみれば、あまりにもシンプルでストレート。いっぽうでホームドラマとしてみれば、登場人物が多く、それぞれに問題を抱えていて、途中で家族がバラバラになりかける、という遊川らしいひねくれ方も感じさせる。昔の遊川なら、一家族やふた家族は破綻させたままにしたかもしれない。しかし本作は、おそらくそうだろうと思ったとおり、家族再生、理想的なハッピーエンドのかたちをとった。

中心に加穗子という、過保護に育てられたがゆえに純粋無垢なキャラクターを置いたせいもあるかもしれないが、最初からそういうまとめ方をしようと考えていたふしがある。

加穂子については、高畑充希の演技力が冴えたせいもあるだろう。凡庸な女優が演じたのではイライラさせ、反感を買うようなキャラクターになったかもしれない。高畑は、それをギリギリの線で可愛らしさとイライラ感の境界線あたりで寸止めするという離れ業をやってのけた。小動物感というか、キリキリ走り回るところがまるで車輪を回すハムスターを見ているような一種独特な感覚を感じさせる。

いっぽうで、最後まで意味がよくわからなかったハート型の「王国」エリアとか、途中で出なくなったスマホアプリ「snow」風の動物キャラ化などは、未消化感が残るドラマだった。

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