コンテンツ文化論 映像文化を語ってみる

演者と作品は切り分けるべきだ

またか、と思った。
小出恵介の無期限活動停止でNHK、日テレが大打撃 〈週刊朝日〉|AERA dot.

 人気俳優だったこともあり、影響は各方面に広がっている。小出は10日から始まる、NHKの全6回の土曜ドラマ「神様からひと言~なにわお客様相談室物語~」の主演だった。

アミューズからの連絡を受けて急きょ放送中止が決まった。(…)

小出が過去に出演していたNHKの番組についても、オンデマンド配信を休止する。朝ドラ「梅ちゃん先生」では、ヒロインの堀北真希の兄役。梅ちゃん先生もNHKの配信では見られなくなる。

とにかく最近、俳優の不祥事が起こると、ドラマ・映画が公開中止になることが多い。

CMなどはわからないでもない。出演者の好感度を買っているのだから、出稿停止はやむを得ない。

しかし、ドラマや映画はまた違うだろう。出演者のひとりが不祥事を起こしたら公開停止というのは明らかに過剰反応だ。

将来の出演作に関して降板するのは当然かもしれない。スタート前のドラマだったらまだ他の番組との差し替えがきく。しかし、過去の出演作まで公開停止にするのは行き過ぎだ。

すべては、コンプライアンスという名の保身が原因。文句を言われる前に排除しておく、という慎重すぎる対応だ。本件など、刑事事件でもないのである。

演者は作品の1パーツではあるが、それ以上でも以下でもない。演者に問題があったら作品そのものが見られなくなる、という風習はそろそろ断ち切るべきだ。

仮に子役から表舞台に立ち、熟年まで活躍した俳優が不祥事を起こしたとする。しかも、名バイプレーヤーで数百、数千の名作に重要な役で出ていたとしたら。過去の出演作全部を葬ることは、文化に対する暴虐だ。

演者と作品は別。演者に問題があっても、作品の価値は下がらない。そう切り分けてしかるべきだろう。

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