コンテンツ評論 テレビ番組評

「しあわせの記憶」をみた

毎日放送制作の新春スペシャルドラマ。

津島家は5年前に父が蒸発し、母と娘ふたりで生活していた。
姉の夏波(北川景子)は学生起業したECサイトの事業が順調に成長して社長をつとめている。
妹の冬花(二階堂ふみ)はコンビニでバイトしながら、将来の目標も見つけられずフラフラしている。
母の純子(麻生祐未)は喫茶店でウェイトレスをしながら、家事もこなしているが、最近気になる男性が登場したようだ。三人とももう父のことは忘れてしまった様子。

そこへ、行方が知れなかった父の太郎(渡辺謙)が、リストラによって行き場を失って戻ってくる、という話。

脚本は「家売るオンナ」の大石静なのだが、単純に揉めはしたものの元のサヤに戻ってめでたしめでたしという話にはしたくなかったようだ。

女たちは父との再会によって一時生活をかき乱されるが、結局は三人それぞれの新しい生活を見つけて家を出て行く。

しかし、一年間の農業体験に参加する冬花や、新しい男性とともに新生活をはじめる純子はともかく、せっかく自分で起こして大きくした会社をさっさと手放して、ビジネスパートナーとともに海外へ出て行く夏波はどうなんだろうかと思う。それまで他社の助けを借りずに自力で会社を運営することにこだわっていたのはなんだったのか、と思わせる。

何よりもリストラされて舞い戻ってくるダメ親父役の渡辺謙。ダメな男を演じていてもカッコよすぎる。カッコいいから許されているようなところがある。彼だけ最後まで次の目標を見付けられなかった、みたいな結末なんだが。これ、渡辺謙でない役者が演じていたら成立しなかっただろうな。

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