コンテンツ評論 テレビ番組評

「地味にスゴい 校閲ガール・河野悦子」をみた

石原さとみ主演の「お仕事ドラマ」。石原は、ファッション雑誌の編集者になりたいという夢を持ちながら、同じ出版社の一部署ではあるが地味な校閲部に就職する女性を演じる。

「逃げるは恥だが役に立つ」新垣結衣とのアラサー女優対決ともいわれたが、二人の女優の演技は天と地ほどに違う。

このドラマでの石原さとみをみていて一番感心するのは、その表情の豊かさである。いったいいくつの表情があるのだろうと思わせるほどに、バリエーションに富んだ表情を見せる。

石原さとみは決して不器用な女優ではない。役に合わせてひとつひとつきちんと役作りをしてくる印象だ。シリアスもコメディもどっちも対応できる。だが、本作ほど「見ていて楽しい」石原さとみは初めてかもしれない。

この主人公河野悦子は、本来の夢ではない校閲の仕事にも決して手を抜かないし、その一方で恋もする。常に全力投球の生き方をしているキャラクターだ。仕事仲間に毒は吐くし、誰に対しても萎縮せずにぶつかっていくが、失敗したときは落ち込むし、憧れの男子を前にすると可憐な表情をみせる。まるでジェットコースターのように上がったり下がったり飛び回ったり、とめまぐるしい。環状の起伏に合わせて、ひとつひとつユニークな表情が飛び出してくる。

ある意味、当たり役だったのだろう。性格的にも本人と似ているのかもしれない。伸び伸びと演じている感じだ。

30歳を迎える石原さとみだが、女優としての「30歳の壁」は楽々と越えていくだろうと思う。むしろ、30代のほうが活躍するんじゃないかな、と思わせた。

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