コンテンツ評論 テレビ番組評

「ドラマスペシャル 狙撃」をみた

sogeki尾野真千子主演の警察サスペンス。2時間10分のスペシャルドラマだ。

尾野真千子、演技の成長ぶりが著しい。それもあってか、最近すごい勢いで起用されている。

テレビだけでも昨クールの「はじめまして愛しています」今放映中の「夏目漱石の妻」そして本作。
どれも、全然違ったキャラクターだ。

「極悪がんぼ」くらいまで、なんとなくキャラクターが固定化していた感があったが、今はそれもなくなった。

共演に佐藤浩市、阿部サダヲ、松重豊など有名どころを揃える。尾野の役は「ブレーキを踏まない女」と呼ばれる女刑事。

15年前の警察担当大臣狙撃事件を背景に、警視庁公安部と佐藤浩市率いる特務監察室の暗闘を描く。

しかし、公安警察というのはドラマにおいてはだいたい悪役だ。国家のためなら個人の抹殺をも厭わない冷血な組織として描かれる。対して刑事警察というのはヒーローだ。
いつまでたってもこの構図が変わらないのは、公安警察が広報をしないせいもあるだろう。もちろん活動内容などは極秘なのだろうが、存在意義や活動の分野などは広報しても差し支えないと考えるがどうか?

このドラマでも公安の描かれ方はまるで殺人機関である。「007シリーズ」のスパイのように殺人許可証でも持っているのであろうか? それも国家の安泰というよりは警察組織の組織防衛のために人を殺すのだから悪質だ。

物語の焦点は15年前の狙撃事件の真相を隠したUSBメモリの奪い合い。しかし、その真相をおさめたファイルそのものは警視庁のサーバにあって、閲覧も削除もできないようにロックされており、そのロックの鍵となるのがUSB。それが、公安の一捜査員が義憤にかられてやったことだというのだから、眉に唾をつけたくなる。ITの天才でもなければ、警察組織が15年かかっても解除できないようなファイルロックを仕掛けられるはずはなかろう。

どうも脚本家(原作者?)が典型的文系人間らしく、こういう技術を簡単に書き込んでしまう。(そういえば少し前にTVで再放送やっていた「チームバチスタ/ケルベロスの肖像」でも一介の医療ジャーナリストが病院のシステムをハッキングするという似たような展開があったっけ)

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