コンテンツ評論 テレビ番組評

「模倣犯(TV東京系SPドラマ)」をみた

模倣犯TV東京六本木移転記念のスペシャルドラマだという。
2時間半の前後編を2夜連続、つまり5時間の大作だ。原作は宮部みゆき。

この作品は一度映画化されたことがあってたしかテレビで見たおぼえがあるのだが、ストーリーなど全部忘れていたので楽しめた。ちなみに原作はまだ未読。

2夜連続ゆえにどうしても前編と後編を比較してみてしまうが、前編のほうが楽しめた気がする。というのは、事件全体の構図が徐々に明らかになっていくワクワク感があるからだ。前編の終わりに真犯人が明らかになり、後編はその真犯人との対決プロットになる。広げた風呂敷を畳みにかかるわけだが、そこでワクワク感が消えた。

主人公であるライター前畑滋子を演じるのは中谷美紀。元は小説家志望で、結婚してからはミニコミ誌に記事を書く程度のライターをやっていた設定だが、わりと頼りない感じに演じていたのに、最後の対決シーンでいきなりシャンとして立て板に水でしゃべり出したのはちょっと解せなかった。

真犯人役は最近売れっ子の坂口健太郎。これまで基本いいひと路線できた彼が冷血な悪役を演じたのはなかなか興味深い。演技は下手ではないのだが、いまいちこの真犯人のらしさが見えない。シーンごとにバラつきがあるのだ。しかし演技の幅を広げてきたことは間違いないので、これからさらに活躍するのだろう。

とにかく演技達者を揃えていて豪華な顔ぶれだが、一番目立っていたのは最初の被害者の祖父役を演じた橋爪功。豆腐屋の主人の役なのだが、この人を中心にドラマを作ったほうがいいのではないかと思ってしまった。ただ、ラストの事件解決後に酔っ払うシーンが下手だったのはご愛敬。

Twitterのタグでは映画よりは原作に近いという評判で、なかなか見応えがあったのはたしか。ただ、全体にちょっとはしょり気味で、1クールの連ドラにしたらちょうどうまくおさまったような気もする。

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