コンテンツ評論 テレビ番組評

「そして、誰もいなくなった」をみた

2016/09/13

sosidare日曜日は大変なのだ。3本も立て続けにドラマを見るとけっこう疲れるのだ。

NHKの大河ドラマ、TBSの日曜劇場とドラマが重なる上に(ほぼ見てないが日曜劇場とダブるフジテレビのドラマ枠もある)に続いて、日テレが22時半という襲い時間から連ドラを放映している。その枠で今クール放映されたのが本作なのだが、藤原竜也主演でサスペンス仕立てのドラマだ。

「パーソナルナンバー」というマイナンバーみたいなものが普及した社会で、主人公はなぜか自分のパーソナルナンバーを乗っ取られる。とたんに社会的には存在しない人間になった主人公。

海外ものサスペンス映画でけっこう見たような設定だ。

とにかく「そして、誰もいなくなった」というタイトルに恥じず、日本の連ドラには珍しいほど人がどんどん死ぬ。(ちなみにアガサ・クリスティのミステリとはまったく関係がない)

トリックや演技で死んだように見せたのかと思ったら、本当に死んでいるらしい。そう思ったら、主人公はどんどん追い詰められ、謎のグループと活動をともにし、どういうわけか「パーソナルナンバー」そのものを破壊するテロ行為に手を染める。なぜそうなったか、見てても全然わからない。

ここまでの展開はまるで国家的謀略サスペンスかと思わせる。ところが最終回で正体を明かした真犯人は完全な個人的怨恨だけで主人公を追い落とそうとしていた、というオチ。

個人的犯行にしては、前半の展開のひとつひとつが腑に落ちない。今更検証する気もないが、検証してみたら相当な矛盾が生じる気がする。

作者は海外サスペンスのエッセンスをたくさん放り込んで盛り上げたあげく、収拾がつかなくなって適当にエンディングしたのだろうか。しかも、最終的に主人公と婚約者だけは難を免れてハッピーエンド風に締めくくるあたり、なんだかなぁと思ってしまう。

最初のほうはけっこうワクワクさせる展開で期待したんだがなぁ。日本のサスペンスドラマって、どうしてこう底が浅いんだろう。きっちり伏線を敷いて割り切れて、なおかつ最後までワクワクさせてくれるサスペンスドラマをぜひ作ってほしいもんだ。

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