コンテンツ評論 テレビ番組評

「ヤッさん~築地発おいしい事件簿~」をみた

yassanテレビ東京のドラマといえば、「孤独のグルメ」に代表される「食ドラマ」と、そして「三匹のおっさん」シリーズに代表される「現代版時代劇」ともいえる痛快勧善懲悪ものが思い浮かぶ。

このドラマは、この二路線をクロスオーバーし、人情噺テイストを加えた感じ。わりといいとこ取りの線を狙っている。

ドラマ視聴層の高齢化を象徴するように中高年主人公が増えているが、このドラマの主役も伊原剛志(52歳)演じるホームレスの「銀座のヤス」ことヤッさん。(ちなみに本名は「やすし」。やすし=ヤッさん。横山か!)

ヤッさんはホームレスでありながら、築地市場の仲卸と飲食店を仲介する、本人曰く「コーディネーター」をつとめ、日々のタダ飯を得ているという設定。

築地市場といえば、今年11月の豊洲新市場への移転を控え、小池都知事がストップをかけるのかどうかが注目されている。このドラマにおいても、そうした状況を背景に、築地を中心とした「食」にまつわる人々の姿を描いている。欲を言えば、もうちょっと築地を舞台にしてほしかったし、「食」そのものを描いてほしかったが。

「おいしい事件簿」というサブタイトルが語るとおり、食にまつわるトラブルをホームレスのヤッさんとその弟子タカオが解決する、痛快性を持ったストーリー展開。その姿は、水戸黄門なのか桃太郎侍なのか、時代劇ヒーローにも通じるベタなカッコよさを感じる。

テレビドラマの大勢がどんどんベタベタな方向へ流れつつあるのは、視聴層の高齢化と無縁ではないだろう。特にテレビ東京は誰しもが興味を持つ「食」にこだわることで、ひとつの鉱脈を見つけたような気がする。

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