コンテンツの育て方 コンテンツ文化論

日本芸能界の緩慢な自殺

smap世間を騒がせたSMAPの解散問題を眺めて、感じたことがある。それに先立つ、のん(本名:能年玲奈)の独立問題でも感じたのと同じことなのだが。

日本の芸能事務所というのは、どうもビジネスライクな判断ができないトップに牛耳られているケースが多いらしい。

SMAP問題の裏にも、高齢化した事務所トップと、SMAPを育てた飯島三智元チーフマネージャーとの確執問題が取りざたされている。主には事務所の跡目争いのような形で伝わっているが、要するに感情的な対立だろう。

ジャニーズ事務所にとってSMAPは貴重な財産のはずで、それを毀損するようなかたちでの決着はビジネス面では決してメリットを生まない。感情論として、刃向かう者を支配下に置きたい欲求が満たされただけだ。メンバー間の対立があるのなら、それを緩和する方向に働きかけるのがマネージメントとしての仕事なのに、反対に対立を助長する方向で進め、最終的には解散という最悪の結論を導いてしまった。

これでジャニーズの天下は確実に終わる。SMAPが欠けたからではなく、今後の新しい才能の開拓が難しくなるからだ。

ジャニーズに加入するのはだいたいローティーンだから、両親の理解を得ないと新規タレントの獲得は難しい。今回の問題で事務所の闇の部分をここまでさらけ出してしまったら、ジャニーズに自分たちの息子を託そうとする親は大幅に減るのではないか? 若いタレントが加入して来なくなると、アイドル商売は確実に難しくなる。

それはジャニーズ事務所だけの問題ではなく、能年玲奈問題のように他の多くの事務所にも見られる。ビジネスライクに契約をとらえようとせず、タレントを奴隷か何かのように支配しようとする芸能マネジメントの問題点があからさまになりつつある。

こうなると、芸能界をめざす若い才能は確実に減るのではないか。少なくとも両親や周囲の大人は抑制的になる。

若い才能が目立って活躍する場であるだけに、日本の芸能界にとってこれは大変な問題だ。自殺行為を繰り返していっているとしか思えない。業界内で自浄作用がはたらくことを切に願っている。

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