コンテンツ評論 テレビ番組評

「"くたばれ"坊ちゃん」をみた

bocchanNHKの「愛媛発地域ドラマ」だそうだ。主演は「前髪クネ男」こと勝地涼。

勝地演じる主人公は、「坊ちゃん」に登場する「赤シャツ」の孫という設定。
どうやらこの世界では、「坊ちゃん」はノンフィクションだったらしい。とはいえ、ご当地小説としての「坊ちゃん」の人気は同じ。
坊ちゃんはヒーローで、赤シャツはヒールという扱いのようだ。

主人公純平は「赤シャツの孫」として迫害を受け、逃げるように松山を去って東京で映画の特殊美術の仕事をしていた。
その純平が松山に帰郷し、とある傍若無人な老人と出会うところから物語ははじまる。

この老人を演じるのは山崎努なのだが、どうやら老人は"坊ちゃん"その人ではないかと純平は勘づく。

この世界では「坊ちゃん」の出来事は純平の祖父母世代の出来事のようだ。赤シャツの腰巾着だった野だいこがまだ生存していたりするから、坊ちゃんが生きていても不思議ではないのだろう。
明治を背景にした現実世界の「坊ちゃん」とはかなり時代が隔たるが、舞台は現代。

この赤シャツサイドから「坊ちゃん」をみるという逆転の発想は面白い。

ヒロインが登場したことから、なぜか話は松山の町おこしになり、成り行き上「坊ちゃん化け屋敷」を作るということで、特殊美術の腕を持つ純平の協力が求められる。
なぜか地域ドラマというと町おこしが登場することが多い。普通に地方で生きている人々の物語でもそれなりに作れると思うけどなぁ。
ヒロインが瀧本美織、純平の幼なじみの役で遠藤要が出演しているが、このふたりは朝ドラ「てっぱん」では兄妹の役だった。

1時間の単発ドラマなので、ストーリーはわりとシンプルに「坊ちゃん」のマドンナと赤シャツ、うらなりのエピソードをひっくり返して締めくくられる。

謎の老人は本当に坊ちゃんだったのか、余韻を残して終わるが、うまく松山の町に結びつけて締めくくるあたりもきれいだ。

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