コンテンツ評論 テレビ番組評

「#トットてれび」をみた

tottotv黒柳徹子さんといえば、今の若い人にとっては「徹子の部屋」だと思うし、私にとってはそれと「ザ・ベストテン」の司会者だ。

考えてみれば、私の年代のテレビッ子であれば、さまざまな年代で黒柳さんを見てきたはずなのに、なぜかその記憶は消えてしまっている。

黒柳さんはNHKの専属テレビ女優第一号。いわば、日本のテレビがはじまるその時から、ずっと「中の人」であった人なのだ。
だから、テレビの生まれ育ちを描くには、すごくいい素材だといえる。

日本でテレビがこのようにして生まれ、育ってきたというその時代を、生みの親ともいえるNHK自身が描くドラマ。

ここでは黒柳さんが主役であると同時に、まだ生まれたばかりだったテレビそのものが主役ともいえる。

7回構成だが、前半4回がその「テレビの生まれ育ち」を描く展開。黎明期のテレビづくり現場のハチャメチャな「熱」が伝わってくる。これがいわば「躁」の展開。

後半3回は、黒柳さんと縁の深かった、向田邦子、渥美清、森繁久彌という三人との交流を描く。三人ともすでに故人なわけで、その死別が前提となっている。「鬱」展開ともいえるだろう。

なぜ、これほど水と油のようなふたつのドラマをひとつの枠にくっつけたのだろう? 前半はすごく面白かったのだが、後半は登場するその人が死ぬことがわかっているだけに楽しめなかった。

若き日の黒柳さんを演じるのは満島ひかり。もう何度もその演技には目を引きつけられたが、今回も舌を巻いた。

それにしても、百歳の黒柳徹子、を本人が演じているのはどうなんだろうね? ほとんど喋らないし。黒柳さんは本当に百歳まで生きてそうだが、百歳になってもマシンガントークは止まらないという気がする。

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