コンテンツ評論 映画・DVD評(邦画)

「そして父になる」をみた

そして父になる DVDスタンダード・エディション福山雅治主演。これもNetflixでみた。

「子どもの取り違え」事件をもとに、親と子のあり方に向き合わざるを得なかった家族の物語。

福山が演じるのは大手建設会社に勤めるエリートサラリーマン。ややステロタイプな仕事人間で、高級マンションで暮らしている。家族は妻(尾野真千子)と小学校入学を控えた6歳の息子。その6歳の息子が、出生のとき他人の子どもと取り違えられていた、と病院から聞かされた。

実の息子がいたのは、田舎の電器屋一家。主人公とは生活のレベルも家族のあり方も違う。両家は話し合い、息子の交換に向けて、最初は一泊の交換宿泊からはじめていく。

いい映画だと思うし、人物配置なども面白い。描写や演出もていねいで、福山が初めての父親役という話題性もある。子どもたちの演技も自然で、ドキュメンタリーかと思ってしまうほどだ。その上で、なんとなく中途半端感が漂う。いや、人生がそんなに簡単に割り切れるものじゃない、ということはたしかなのだが。

タイトルどおりこれは福山演じる父親が本当の意味で「父になる」ことがテーマなのだろう。「似てない息子だ」と言われ、優秀な自分の子どもとは思えない鈍くささに失望し、他人の子どもとわかった時に「やっぱりそういうことか」と言ってしまう。そんな主人公が、向ける二人の息子(実の息子と6歳まで育てた息子)に向ける思いはだけど平等にはならない。最後までみるとこれは、主人公が6歳まで育てた息子に向き合い、そして父になっていく物語のように思える。

ん? 実の息子はどうなったの? これから長いこと育てるんじゃないの?

この話はここで終わりじゃない。もう一度交換して元に戻すのか、それともこのままなのか。子どもたちも真相を知らされていないし、きっと育ての親を忘れないし。

リリーフランキーが演じる電気店主の変な関西弁が気になった。住んでいるのは群馬県の前橋のはずなのだが。息子を演じる子役が関西出身なので合わせたのだろうか? 何かというと慰謝料のことを気にする人物なので、関西人は金に汚いという偏見のせいじゃないかと思ってしまった。

母親役の尾野真千子と真木よう子は「最高の離婚」のコンビ。どちらもうまい女優なので、反対の役どころでも見たかった気がする。オノマチがヤンキー上がりの母親とか似合っていたような気がする。

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