コンテンツ評論 テレビ番組評

「民王」をみた

2015/09/22

001_size6日本では政治家が主人公のドラマはごく少ない。これは政治家が尊敬されていない証拠だろう。まして内閣総理大臣が主人公になるドラマはキムタクが型破りな総理を演じた「CHANGE」くらいしか記憶にない。

これは総理大臣とそのバカ息子の人格が入れ替わってしまうという物語なのだが、深夜ドラマならではか、けっこう政治のドロドロした内幕も描かれる。

父親である総理大臣を遠藤憲一ことエンケンさんが演じている。対するバカ息子は菅田将暉が演じているのだが、入れ替わった後総理大臣として答弁をしなければならなくなって漢字が読めないあたり、麻生太郎が実際に問題にされたことなど現実の政治をくすぐってる。最近風刺をしなくなったドラマだが、深夜だからかこういう風刺がとにかく鋭い。

エンケン総理は、高圧的で権力主義な古いタイプの政治家かと思われるが、実際息子と入れ替わっている間にさまざまな本音も漏れてきて、実は政治に熱い思いを持った男であることもあきらかになる。

人格入れ替わりももう使い古されたギミックのような気がするが、まだまだアイデア次第でどうにでも面白くできるのだと考え直させられた。ただ、最後まで誰が入れ替わりの黒幕で、なぜ親子でしか入れ替われないのかが描かれていないのがちょっと不満。総理大臣を自分の部下に入れ替わらせたほうが操るのにはやりやすい気がする。

原作がベストセラー作家の池井戸潤で、脚本が「SPEC」シリーズの西荻弓絵。やはりドラマはストーリー次第だということがはっきりした。実のところ最初はまったく期待していなかったのだが、面白かった。

-コンテンツ評論, テレビ番組評
-, , , ,