コンテンツ評論 テレビ番組評

「タイガー&ドラゴン」をみた

tigerdragon「タイガータイガー、じれっタイガー!」(笑)

クドカンこと宮藤官九郎の脚本、2005年の作品。
落語の演目になぞらえた話運びでコミカルな展開。
さすが10年前の作品なんで、細部まで洗練された話(いや噺か)とはいかないが、軽快なコメディである。

1話1話ストーリーの原型を落語からとって、それを作品世界に落とし込みつつ、元ネタの落語も紹介しつつ、話を成立させるという力業。
朝ドラの「ちりとてちん」などにも使われていた、登場人物自身がそれぞれ落語の登場人物を演じる劇中劇の形式が毎回登場する。
簡単に書くが、これをスペシャル+連続ドラマ11話やるというのは並大抵のことではない。

主人公となるのが高利貸しの借金取りをシノギとするヤクザ。これをTOKIOの長瀬が演じる。落語を生まれてはじめてみて「俺もこんな面白い男になりてぇ」と落語家に入門してしまう。
その師匠が彼の債務者の1人でもあり、落語をひとつ覚えるたびに月謝を取ってそれを借金の返済に当てることになる。そういうことで、前座の落語家とヤクザの二足の草鞋をはく主人公が誕生してしまう。

タイガー&ドラゴン 完全版 Blu-ray BOX一方で師匠の弟子であり次男でもある副主人公(岡田准一)は落語では天才とうたわれ真打ち昇進を目の前にしていながら落語家を廃業し、なぜかまったく売れないブティックを開業している。
このふたりを中心としたジャニーズドラマであるわけだが、ジャニーズらしさは微塵も感じさせないドタバタ感はさすがである。

結局のところ、落としどころはどこかと思っていたら、これがヤクザの一家と落語家の一門に共通する「家族感」だった。主人公が家庭には恵まれなかった男に設定してあり、またそれぞれに親子関係と師弟関係がややこしく設定してあるので、ストーリーの中で徐々に納得できてくる仕組みにはなっている。

ただまあ、10年前の作品ということもあるのか、やや勢いで押し切ろうとしている部分が目立つ。クドカンらしい精緻さは、感じられるのだが。

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