コンテンツ評論 テレビ番組評

「マッサン」をみた

massan朝ドラ(連続テレビ小説)というのは女性を主人公にした物語。私もそう思っていた。

しかし、実際には男性を主人公にしたこともあるらしい。19年ぶりの男性主人公ということだ。
ヒロインははじめての外国人、ということも話題にのぼったが、実際には夫であるマッサン(亀山政春)の物語という気がする。

BK(NHK大阪放送局)制作の朝ドラは、時にビジネスを物語に取り込んでいる。
「カーネーション」がそうだったし、この「マッサン」もニッカウイスキーの創業者竹鶴政孝氏をモデルにした、起業物語という側面がある。
今年秋からスタートの「あさが来た」も明治期の女性起業家を主人公にするそうだ。どこか商売の町大阪を意識しているのだろうか?

主人公マッサンは技術者である。日本で初めてウイスキー製造の技術を習得した技術者といってもいい。
だがその一方で商売は下手である。ともかく本格的ウイスキーを作ることにのみ興味があって、それが売れる商品であるかどうかは二の次、というか無関心である。

前半の大阪編では、雇い主である鴨居(堤真一)にさんざん商品を売る難しさを教わったはずなのだが、実際に自分の会社を立ち上げてみるとやはり本格的ウイスキーにこだわる。自分の目標と実際に売れる商品を作ることと、そのあたりをどう切り抜けていくのかがビジネスドラマとしては面白みのはずなのだが、結局「海軍が買いにきた」「進駐軍が買いにきた」とまるで偶然のようにビジネスチャンスが開けていく展開はちょっと興ざめした。

ただ、そうした完璧でないマッサンの人物像がかえって人気があったらしい。これは朝ドラの主要な視聴者が主婦層だということも影響があるのだろう。

もうひとつ感心したのは、ヒロインのエリー(シャーロット・ケイト・フォックス)の戦略。外国から夫に従って西も東もわからない日本にやってきた妻、というイメージに、見事に女優自身のイメージを重ね合わせることに成功した。日本語もわからない外国人に日本語で芝居をさせること(しかも主役であり、朝ドラという膨大なボリュームだ)じたいが相当な冒険だったはずだ。そこの思い切りはすごかったと思う。

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