コンテンツ評論 テレビ番組評

「問題のあるレストラン」をみた

問題のあるレストランなぜか今クールは見応えのあるドラマがフジテレビばかりだ。

「最高の離婚」「Woman」などを手がけた脚本家坂元裕二のホンだというので期待してみたが、このドラマが一番好きだったかもしれない。

さまざまに「問題のある」女たち(ゲイが1人まじっている)が集まって、イチからレストランを作り上げる話。
「水滸伝」型というのだろうか? キャラクター造形がひとりひとり面白く、かつまたそれを芸達者な俳優陣が盛り立てている。

もうひとつのストーリーの焦点は、セクハラ・パワハラな男たちへの対抗・復讐というプロットなのだが、こちらのほうはさほど痛快でもなく、またそんなに面白くもなかったのは、「女vs男」図式に対して当方が男だからか?

このドラマはキャスティングが面白い。というのも、俳優が本来持っているパブリックイメージとは異なる役柄を割り当てているからだ。

ドラマ評論家の成馬零一氏はこんなことを書いている。

松岡もそうだが、本作では、出演俳優がいままで演じてきた役のイメージと、少しズレた役が割り当てられている。 例えば、エキセントリックな演技を得意とする二階堂ふみは、東大出身で生真面目な新田結実を演じ、真面目な優等生役が多かった高畑充希は、女の価値は付き合った男で決まると考える「きらきら巻髪量産型女子」の川奈藍里を演じている。 このふたりに松岡を加えた3人が前半の物語を引っ張っていたのだが、過去作のイメージをなぞるなら、二階堂が千佳を演じ、高畑が新田を演じ、松岡が藍里を演じてもおかしくなかった。しかし、あえてイメージとズレた役を与えることで、芝居に緊張感を与えている。もちろんこれは、松岡たちの演技力をドラマスタッフが信用しているからこその配役だろう。
LoGiRL| 松岡茉優|ドラマを生きる女優たち 第2回「いつか 『画面に愛される』ために」 http://bit.ly/1BUJi7S

松岡茉優、二階堂ふみ、高畑充希、このドラマの中でも最若手となる3人の女優がそろったことこそ、ある意味奇跡のキャスティングだ。

それぞれ過去に「問題」を抱え、極端なキャラクターを持ち、さまざまに現実にぶち当たった女性たちを演じている。彼女たちが、レストランの開業・営業を通じて何かを感じ、反目を乗り越え、成長していく姿こそが、このドラマの一番のみどころだったと思う。

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