コンテンツ評論 テレビ番組評

「おわこんTV」をみた

おわこんTV   NHKプレミアムよるドラマNHK BSのドラマ。

「おわこん(終わったコンテンツ)TV」と挑戦的なタイトルをつけたり、「このドラマ、NHK的に大丈夫?」と煽ったような惹句をともなったりしているが、なに大丈夫大丈夫。
だって、ここで描かれているのは、民放TVの制作会社だもの。

どうせなら、「NHKの番組づくり、政府の意向通りに作ってるってホント?」とか「朝ドラは誰がどうやってストーリーを決めているの?」とか、NHKそのものをえぐるようなドラマを作ってみい。ま、籾井政権下のNHKでは無理だろうが。

で、結局はよくあるTV業界ものの内幕ドラマに落ち着いちゃってる。どうせなら、TV局員と制作会社スタッフの給与格差とか取り扱ってほしいなぁ。

特に気になったのは、第一話。ドキュメンタリー番組を取り扱った回なのだが。

ドキュメンタリーの対象はとある作家。ディレクターの三橋(小泉孝太郎)は想定台本を作って、撮影に臨む。ところがその想定台本を作家に見られてしまい、「ドキュメンタリーは真実の姿を写し取るものではないのか」と怒りを買ってしまう。結果的に制作会社の社長(千葉真一)が、三橋の撮影した素材からまったく違う編集をして、それで事なきを得るというストーリーなのだ。

三橋の想定台本は、よくある「かっこいい作家」の姿を想定したものだったのに対し、社長の編集は、だらだらと原稿に向かうのを引き延ばし、遊び続ける姿をフィーチャーしたものだったらしいのだが。

あまりにも編集の力を過信してないか? 撮影されていないものは編集できない。たまたま、三橋がだらだらした作家の姿もカメラにおさめていたからといって、そこをフィーチャーした編集が真実の姿をとらえている、と言えるだろうか? 取材したのは三橋であり、社長は取材に同行すらしていないのだ。

こんな調子では、本当に業界をえぐったとは言えない。もっと取り上げるべき内容は他にあっただろう。だが、それを取り上げてしまったら洒落にはならんのだろうな。

 

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