コンテンツ評論 テレビ番組評

「緊急取調室」をみた


連続ドラマの最終回シーズンがやってきた。しばらくまたおつきあいを願いたい。

毎クール必ずラインナップされる刑事ドラマも限界に来ている。
何か新機軸を出したい、との制作側のあがきが伝わってくる。

そうした新機軸のひとつがこのドラマで、「取り調べ」という従来の刑事ドラマでは脇にあった要素をメインに持ってきたものだ。

警視庁内に新設された「取り調べ」専門の部署。ここには容疑者やら参考人が連れて来られて、全面可視化された取調室で専門の取調官が聴取を行う。

この部署のメンバーは、各分野でキャリアを積んだベテランの刑事たち。おっさんばかりのこの部署の紅一点が天海祐希で、ふたりの子供を持つシングルマザーの元SIT交渉人という設定。髪も短くし、地味な服装で、これまでとはちょっと違った雰囲気を見せる。

要するに舞台劇のように取調室で向かい合う容疑者と取調官との会話を中心とした異色の刑事ドラマだ。惜しむらくは、脚本がちょっとイマイチ。取調班のメンバーが頻繁に現場に行ったり聞込みをするなど、せっかくの設定が生かし切れてない感じはした。

もうひとつ。全面可視化、という設定が生かされたエピソードがなかった。法廷シーンとの組み合わせで、取り調べそのものの問題が取り上げられるなど、最初は期待したのだが、まったくそういう発想はなかったみたいだ。

面白い設定だからぜひシーズン2も作ってほしい。その時には脚本は「相棒」のように競作形式にしたらよいのではないかと思う。フレームがしっかりしているから、脚本家の腕の見せ所という感じがある。

 

-コンテンツ評論, テレビ番組評
-, , ,