コンテンツ評論 テレビ番組評

「#あまちゃん アキと夏」

t_OSK201309280017キーワードは「訛り」。

東京生まれのアキは16歳にしてはじめて母の故郷北三陸を訪れたが、数日にして訛りはじめる。

祖母・夏を「かっけー!」と尊敬し、その生き方を真似ようとした結果ではないだろうか。
いわば、アキは夏ばっぱから「訛りというペルソナ」を受け継いだのだ、と考えてもかまわないと思う。

北三陸に来る前のアキは、春子のいうところによれば「地味で暗くて、存在感も協調性も個性も華もない、パッとしない子」だったという。だが、北三陸以降のアキしか知らない私たちには、何かそれが信じられない。夏ばっぱに会う前と後で、何が違っていたのだろう?

訛りを受け継いだアキは、だんだん遠慮なく物を言うキャラクターに変わっていく。
と、同時に夏ばっぱに背中を押されて海に落とされた時に諭された「後先みないで飛び込む」精神を発揮して、さまざまなことに積極的になっていく。

要するに、違ったとすれば積極性だろう。東京時代のアキは、なかなか自分を思うように表現できず、消極的にならざるをえなかったのだろう、と考える。

したがって、アキにとって夏ばっぱは、本当の自分を開いてくれた人だし、アキの物語は夏が背中を押したことにはじまるのだといえる。

一方、夏にとってのアキ。もちろん、目に入れても痛くないほど可愛い孫だが。
おそらくは、海女としての後継者として考えていただろう。
しかし、アキがアイドルなり、他の道を志向するのなら、それは快く送り出したいと思っている。

夏は春子の時に快く送り出すことができなくて、その後25年にわたる確執を抱えてしまった後悔を持っている。だから、アキについては、どの世界へでも好きに行かせてやりたいと思っているのだ。

もちろん、アキがどこにいても故郷・北三陸を忘れることはないことを知ってもいるからだ。

-コンテンツ評論, テレビ番組評
-, ,