映画・DVD評(洋画)

「バタフライ・エフェクト」を見た

2011/01/05


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 のDVDを icon で借りた。

「過去を改変する」というタイムトラベルものSFのバリエーションで、時間への解釈としてはパラレルワールドのタイプにあたる。

ただし、物理的に時間をさかのぼるというのではなく、精神分析的な記憶遡行によって過去を改変する、という趣向である。

7歳から13歳まで、突然記憶が途切れる病気を持っていた主人公が、記憶の途切れたシーンを想い出すことで過去を書き換えるきっかけをつかむ、というわけだ。

その記憶を呼び覚ますアイテムが、主人公が欠かさずつけていた日記である。主人公が記憶の飛ぶ直前の記述を見つめると、なぜか日記の文字が踊りだし、意識だけがその時点の主人公に乗り移って、行動を支配する。

この踊る日記の文字は、モーション・タイポグラフィーとしても、なかなかすばらしい出来である。

そのときの行動によって過去が書き換えられ、意識は書き換えられた過去からはじまる「もうひとつ別の現在」に暮らす主人公に戻ってくる。この過去改変は、どうやら主人公の父親ゆずりの遺伝的な能力によるものらしい。

と、まあストーリーの仕組みはこういうことだが、主人公が何か過去改変を行うたびに、うまく行くはずだった計画のどこかが狂って、周りの人間の誰かが死んだり、不幸になる。

幼馴染の女友達を救うために、最後に主人公のとった行動は…、これは見てのお楽しみにしておこう。

暗~い雰囲気のストーリーではあるが、映像的に「多次元の現実」を表現するためのさまざまな工夫が感じられる。特に、主人公の周りを固める俳優陣が、同じ人物の「ありえた別の人生」をさまざまに演じ分けるのが、見ものといっていいだろう。

ただ、最後の選択は、ちょっと消極的というか、たしかに究極の選択ではあるが、何か他にもっと方法はなかったのかと思わせる。ま、それがちょっと切ないエンディングの演出にもなってるのだが。

DVDには、エンドシーンのバリエーションがふたつ収録されているのだが、どちらも食い足りないな…。
監督たち(ふたりの共同監督なのだ)は「主人公が何も学んでいない」といって、両方のエンドを却下しているが、人間なんて結局学んだようで学ばないものじゃないの?

私にとっては、よく知らない俳優たちばかりだったが、テンポのよい演出で、最初から乗って見ることができた。かなり、面白かったよ

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