平成徒然草

遠隔操作ウイルス事件が示唆すること

Police

画像と本文は関係ありません

遠隔操作ウイルス事件、として知られる事件は、警察・検察の完敗に終わりそうだ。
何より、専門捜査官はともかくとして、現場の捜査担当者がITについて無理解だったことが明るみに出たことの意味は大きい。

気になった記事。

「ごめん」ですむなら警察はいらない、という話 山口浩 (SYNODOS JOURNAL) - BLOGOS(ブロゴス)

しかし、もっと深刻なのは、そうした技術面の問題ではなく、やっていない(と警察自身が認めた)人が、「自白」をした(というか、させられた)ということだ。思ってもいなかったであろう動機と、知りもしない詳しい手口もセットで。警察は子どもだましのような説明をしているが、常識的に考えれば、これは取り調べにあたった捜査官が誘導して「自白」させたものでしかありえない。警察というのは、やってもいない犯罪を「自白」させてしまう力をもった組織であり、それによって無辜の者が簡単に犯罪者に仕立てられうるということを、この事件は改めて示したのだ。

つまり、「それでもボクはやってない」と同様の「法治国家の恐怖」を感じる。経験したことがないから推測だが、相当数の取調官が自分なりのストーリーを黙秘する被疑者に押しつけようとしていることは間違いないだろう。

私たちがやってもいない犯罪のために誤認逮捕されてしまうリスクは意外に高いかもしれない。そしていったん逮捕されてしまったら、やっていなくても(ここがポイントだ)、かなり高い確率で「自白」をさせられてしまう(もちろん「任意」という扱いだ)。たとえ自白をしなくても、日本の裁判における有罪率は100%近い。

これほど端的にこの事実を見せつけてくれた「事件」は珍しい。取り調べ過程の可視化が叫ばれるようになって久しいが、これで大きく展開するのではないか? そういう意味では、ウイルスを作った真犯人に喝采だ。(けっして、その行為を正当化しているわけではないが)

でも、それを担当すべき法務大臣があのていたらくではなぁ…。

-平成徒然草
-,