平成徒然草

山中教授のノーベル賞受賞に思う

昨日の夕方から、メディアはこの話題で持ちきりだ。
山中教授の人となりから、受賞の電話を受けたとき自宅で洗濯機の修理をしていたとか、どうでもいい話題が駆け巡っている。

だがしかし山中教授のテーマは「再生医療」である。こんな時だからこそ、再生医療が何をもたらすのか、ということも考えておきたいものだ。

山中教授が研究している「iPS細胞」を利用することにより、脊髄損傷で半身不随の動物が動き回れるようになった、という事例があるらしい。
神経細胞は、再生しないものとされてきた。脊髄は神経細胞の束だから、ここが損傷すると身体を動かすことができなくなる。
iPS細胞の応用で、神経細胞が再生したということだ。

ところで、脳細胞も神経細胞の塊である。
脳細胞は、成人に至ると死滅する一方だとされている。
だから、私たちは精神においても老化の影響を受けるわけだ。

脳細胞にiPS細胞を適用するとどうなるだろうか? 成長し続ける脳細胞も不可能ではないのではないか。

老化することなく、常に成長し続ける脳。それはどんな思考をするだろうか?
宇宙的真理に迫るのか、人類を滅亡に導くのか?

SFでしか考えることのなかったテーマが、どうやらすぐ手の届く場所にあるらしい。

もちろん、不老不死さえ不可能でもないのかもしれない。
人間が死ななくなる時代が来るのかもしれない。

医学は、あるいは医学倫理は、どういう基準を引くだろうか?

 

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