平成徒然草

これじゃ日本の家電は生き残れない

気になった記事。

まずパナソニックが「スマート洗濯機」というものを発表した。
洗濯機にスマホをタッチ、洗剤と柔軟剤を設定 パナソニック、“スマホ家電”発表 - ITmedia ニュース

それについての論評。

洗濯機にクラウド連携がついても違和感がある理由(藤川真一) - BLOGOS(ブロゴス)

あんまり理解できてないけど、一度パターンを取得したら、2度使わない機能じゃいらなくね?!

おそらく、上司から「スマート家電」とか「クラウド対応」とかそういうテーマを与えられたサラリーマン開発者が、なんとかひねり出したというものだろう。
そこには「洗濯機をスマートにする」とか「洗濯機をクラウド対応にする」という視点しかなく「それで主婦(ユーザー)がどれくらい楽になるのか」という視点は完全に欠如している。

カンタンにいえば、スマホ家電ではなくアホ家電だ。

もひとつ記事がある。

主婦が欲しいのは、「メイド」じゃなくて「執事」(または「秘書」) (海部美知) - BLOGOS(ブロゴス)

主婦の最大のタスクは、家事でも育児でもなく、実は家庭経営であり、大変なのは毎日延々と続く小さな決断のストレスである。(…)

「洗濯機を回すなんて、楽なもの。本当に欲しい機能は、家の中に散らばる衣類の中で洗濯が必要なものを選んで集めて洗濯機に放り込み、洗濯・乾燥が終ったらたたんで靴下のペアを作りしまう、という機能」という発言があり、これも洗濯という作業の前後に発生する「マネージメント的なタスク」。

日本の家電は技術的にはすぐれている。しかし、こうした「ユーザーの負担をいかに減らすか」とか「ユーザーにこれまでなかった素晴らしい体験を味あわせる」とかいう視点が欠けていることが如実にわかる。

巨大企業の一部門として開発部門があり、そこにサラリーマン開発者が勤務しているという形態が、徐々に「技術の組み合わせ」以外の開発機能を失わせているのだろうなぁ、と思う。いっそ、開発部門を外部に出して、アウトソーシングしたらどうだろう? 外部から募集した開発会社と競わせるのだ。

こうした企業風土からは、Appleのような企業は絶対に出てこない。

折から、関西家電の一角シャープは、どうやらAppleなどに液晶などを納入する部品メーカーとして生き残るらしい、という声も聞こえてくる。

「ものづくり」という発想はすでに前世紀のものであることが、どうやら明白になってきている。行政や政治は安易にこのワードを使用しないほうがいい、と忠告しておこう。今度の選挙で「日本のものづくりを復活させる」などというスローガンを掲げる政治家がいたら、そいつは何もわかってない、と思った方がいい。

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