映像文化を語ってみる

映像産業振興機構(VIPO)ってのがあった

2011/01/04

そうした映像文化を考えている人間が、日本にはほとんどいない。私にはそうみえる。

昨日こう書いたばかりだが、とあるところで、こんな組織があることを見つけてしまった。

映像産業振興機構(VIPO) http://www.vipo.or.jp/

どういう組織かというと、トップページにはこうある。

映像産業振興機構(VIPO)は、わが国の映画、放送番組、アニメーション、ゲーム、音楽等を国際競争力ある産業とし、映像コンテンツ産業の発展を通じて日本経済の活性化に寄付ことを目的とする民間組織です。

寄付ことを…、ってのはたぶん「寄与する」というのを書き間違えたのだろうなあ。

だが、言い得て妙ではある。たぶん、受け付けるにせよ、提供するにせよ「寄付」が中心なので、思わず書き間違えたんじゃないかな。

しかし、理事長挨拶の中にはこうある。

 この映像産業振興機構は、小泉首相を本部長として一昨年設置された知的財産戦略本部の支援を受け、アメリカのAFI(American Film Institute)やイギリスのUKFC(U.K. Film Council)に相当するような映像産業の振興組織として設立されました。人材育成や作品制作などの支援を行うことにより、優れたコンテンツを作り続けていくお手伝いをしたいと思っています。

つまり、政府が作った公的なNPOなんだろうなあ。役員リストをみると、日本の映画会社やテレビ局の社長、映像機材メーカーの社長、大学教授などのエライさんが並んでいる。

不思議なことに、いや不思議じゃないのかもしれないが、いま現在映像制作にたずさわっている現役クリエーターはひとりもいない。(監督だとか、プロデューサーという肩書きの人ね)

小泉政権もいちおうこういう組織は作ってあるってわけね。
これまでの活動は、

1.調査・提言
 (1) アンケート方式による「映像産業現状調査」
 (2) 「映像産業現状調査」および政府への提案書

2.教育・研究機関との連携
 (1)映像関連の大学・大学院との連携協議

3.受託事業
 (1)「コンテンツ人材育成総合プログラム」
  1. インターンシップ
 2. シンポジウムの開催
  3. コンテンツ人材育成に関する調査
 (2) 企画マーケット事業(第18回東京国際映画祭関連イベント)
 (3) 韓国における日本映画上映会事業
 (4) 文化庁の新進芸術家海外留学制度への推薦(二名)
 (5) 世界映画人会議」の企画を担当

4.広報活動等
 (1) ホームページで情報の充実・整備
 (2)  「映像産業振興機構の社会的機能と短期目標」(冊子)
    参考資料を作成。自民党と知的財産推進戦略事務局で説明
 (3) 英語版パンフレットを作成、海外でも活動内容PR

5.各種関連会合への参加・後援

ということだそうだ。そんなに充実した活動をしたという感じではない。
ま、ちゃんと立ち上がったのが昨年6月くらいだそうだから。

名前のとおり、この組織は映像の文化的な面というよりは、経済的な面を振興することが目的だろう。その一部として、クリエーターの人材教育や質的向上も含んでいるようだが。

この機構には、個人会員の制度もあって「映像産業関係者はじめ映像産業の振興に関心を有する個人」とあるのだが、入会金10万円年会費 1口1万円だそうだ。それでいて、議決権を有する以外には特にメリットもなさそうだから、要するに寄付金みたいなものだろうな。

今日は、こんな組織もみつかった、というご報告まで。
今後、ときどきはVIPOが何をしているのか、ウォッチしていきたい。

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