ネットとコンテンツの関係論

「テレビ2.0」は実現可能か?

2011/01/04

本日の日刊デジクリ(メールマガジン)の、ちょっと興味を引かれた記事。

KNNの神田敏晶氏による「テレビ×Web2.0=テレビ2.0」というコラム。
全文をまぐまぐの日刊デジクリバックナンバーページで読むことができるので、よかったら読んでいただきたい。

神田氏は、PC業界やWeb業界とリンクすることによって、テレビ自体にいわゆる「Web2.0」的な要素を盛り込んだ「テレビ2.0」が登場すると提唱する。

「番組表2.0」的は、テレビブログで過去の番組の内容がわかる。
http://www.tvblog.jp/kanto/archives/2006/03/12/index.html

「ビデオ2.0」的は、youtube.com だ。「madonna」や「U2」「Paul McCartney」と打ち込んで見ればわかるだろう。
http://www.youtube.com/

「ドラマ2.0」的は「24」の「Jack Bauerの移動軸」+「Google Map の組み合わせ」だ。ドラマをこのような視覚で見ることは新しい経験だろう。「マッシュアップ(組み合わせ)」の概念もテレビには重要だ。
http://www.wayfaring.com/maps/show/4698

「広告2.0」的は、常盤薬品の「眠眠打破」だ。
ランキングの上位入賞者は本当のコマーシャルとしてオンエアされるというモチベーションだ。撮影はすべて携帯動画というプリミティブな面白さ。集合知による参加とプロモーションは必見だ!
さらにネット専売の「難関打破」もある。
http://minmin.tv/

「テレビ2.0」という、なんともすわりの悪い名称の是非は問わないことにしよう。

しかし、私は現在のテレビが、氏のいう「テレビ2.0」に進化する可能性というのは、限りなくゼロに近いような気がしてならない。

いずれも、例があげられているように、ある程度は現在でも実現されている。
それにしても、テレビ局から提供されたものはほとんどないと思う。

テレビ制作者側から提供されるのは、いまだに双方向性のうすい一方的な情報であることが多い。それは、やはりテレビ業界人たちの異様な頭のかたさから来ているのではないだろうか。

ライブドアやら楽天やらのアプローチを受けた時のテレビ局サイドの頑迷固陋な抵抗ぶりをみてもわかるだろう。テレビ業界人はおそらく、テレビは唯一最高のメディアであると思っているにちがいない。自分たちはテレビという神殿に仕える神官だと思っていて、異端の徒であるIT業界人などを許すことはできないのであろう。

GyaOやTVBankが、結局テレビをインターネット上に置き換えたものにしかなっていないのも、テレビ業界出身者が制作側に多数いるからだろう。おそらく、彼らはIT業界にテレビという宗教を広めるべく、布教につとめる伝道師とおのれを位置づけているにちがいない。

テレビが変わるには、従来のテレビの延長線上に別に発想を取り入れることではなくて、もともと「テレビ的ではないもの」の上にテレビ的なネットワークを構築しなければならないのではないか、と私は思っている。

たとえば、Youtube.comのような動画コミュニティが、現在のmixiほどの人口を得て、その中にプロもアマチュアも含めて積極的な制作者を取り込み、テレビ的な画質をも手にした時、何が起こるだろうか。

-ネットとコンテンツの関係論
-,