平成徒然草

内閣危機管理監

小説だと思って読んでほしい。

その一報が入ってきたとき、内閣総理大臣は頭を抱えた。
「マジかよ。これは正真正銘の国難かもしれない」
ベテラン政治家といっても、所詮は行政には素人。
こういう時、国家のあらゆる機能をすべて操れる自信はなかった。

「あの男を呼べ」
総理はすぐ決断した。
「ここにおります」
その男は扉の前で待っていたようだ。
普段は内閣官邸の片隅で目立たないように振る舞っているその男。
職名は内閣危機管理監という。

「宣言をされますか?」
「ああ、国家危機宣言を発令する」
「了解しました。では、ただいまから総理の指揮権限をお借りいたします」

東日本大震災の教訓を得て、その法律は作られた。
総理大臣が危機宣言を発令すると、期間限定で内閣危機管理監が国家のすべての機能を掌握する。
平常からさまざまな危機に対応するシミュレーションと、情報把握につとめているプロフェッショナル。

内閣危機管理監は総理とともに官邸の危機管理センターに入り、あらゆる国家機関に情報収集と想定される対応を命じた。
自衛隊、警察、消防、海上保安庁はもちろん、各省庁に至るまで、的確で素早い判断のもとに、連携して動くことが可能になった。

二週間後、内閣危機管理監は総理のもとを訪れた。
「法律に定められた権限期間が終わりました。延長されますか?」
「…いや、もうその必要はあるまい。ご苦労だった」

内閣危機管理監は、また官邸の片隅の自室に戻っていった。

…民主党を素人集団と言うなら、こういうシステムがあってもいいんじゃないでしょうか?

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