コンテンツ文化論 電子書籍の夜明け

電子図録は「書籍」を超えるか?

※初出時から改題。「電子書籍は…」→「電子図録は…」

気になった記事。

ITmedia『「とんでもないことできる」永青文庫のiPadアプリに見る電子図録の未来

この記事を読むと、美術や文化財の世界では、電子書籍が「書籍」という枠を超えて活用できる可能性が示されている。

館内展示や紙の図録では難しかった鑑賞スタイルの実現をテーマに、あたかも作品に触れているように巻物をスクロールしたり、茶碗をユーザー自らが回転させられる機能などを盛り込んだ。画像を拡大して細部を見ることもでき、「新しい発見がある」と細川氏は話す。

細川氏というのは、細川護煕元首相のこと。
元首相もiPadに驚いたようだ。

開発のテーマは「これまでできなかったこと、あり得なかったことの実現」だという。例えば絵巻物は、全長20メートルに及ぶ作品の端から端までをフリックによるスクロールで読み進められる。絵巻物の展示は作品の大きさのために「これまでは一部しか展示できなかった」(細川氏)が、アプリでは全体を自由に鑑賞できる。

また、2本指を使って作品を拡大縮小することも可能だ。「拡大すれば細かいところまで見れ、新しい発見がある」と細川氏は言う。

iPadを使えば、写真の解像度を超えることも可能なのだ。
立体物であれば、360度のアングルからの写真を自在に角度を変えて眺める、というようなことも可能になる。

場合によっては、一部に映像コンテンツを取り込むこともできるだろう。

こう考えると、将来的には美術館、博物館はそれぞれ自前のアプリを開発することになるかもしれない。

アプリを使えば、距離の関係などで直接見学が実現しない場合でも、いままでの写真集より展示物を身近に感じることができる。電子書籍で写真集を発売するより、さらに「新しい発見」を期待できる。いわば、バーチャル見学コースともいえる。

博物館・美術館としても、もうひとつの新しい収益源として期待するだろう。

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