コンテンツ文化論 電子書籍の夜明け

2011年は電子書籍混迷の年

新年早々、電子書籍に参入のニュースが相次いでいる。

日経新聞「DNP、NTTドコモ、CHIがドコモマーケット内に電子書籍ストア「2Dfacto」を開設」

大日本印刷(DNP)、NTTドコモ、CHIグループおよび3社の合弁会社であるトゥ・ディファクトは2011年1月11日、NTTドコモのスマートフォン/ブックリーダー向けの電子書籍ストア「2Dfacto」(写真1)を開設すると発表した。1月12日から、DNPの電子書籍サービス「honto」に登録された文芸書やコミック約2万点を販売する。2011年春までに、販売コンテンツを約10万点に拡充する計画だ。

これなどは最新のニュースだが、au、softbankも同様に参入。
もちろん、出版業界からの参入表明も相次いでいる。
家電業界も、どんどん手をあげている状況だ。

昨夜のNEWS ZEROでも早速このニュースを伝えていたが、その後のトークがいけない。
紙の本と電子書籍の感情的な比較論なんか、今さらどうだっていいじゃないか。

これだけ手をあげる企業が多くなっているのは一面では盛り上がっているように見えるが、要は囲い込みである。

各種のフォーマット、端末が林立することによって、かえって電子書籍の利便性をそぐ可能性がある。
コンテンツごとにどこかの陣営に囲い込まれてしまうと、自分の好むコンテンツをすべて読むために、複数の端末を用意し、複数のサービスに加入しないといけなくなるかもしれない。

小さな端末ひとつさえあれば、数多くのコンテンツを携帯することができ、コンテンツ数を増やしても重さ、大きさが負担にならないことが電子書籍の大きなメリットなのに、複数の端末を抱えて移動しなければならないというのは不便だ。

コンテンツ作者のほうから見てみると、自分の作品を全部のプラットホームに送り出したいと思うのが当然だろう。 
そのほうが読者を獲得する機会が多くなるからだ。

反対に業者の立場からいうと、特にこうした初期段階では、作者あるいは作品を自分たちだけのものにしておきたい。
というのは、魅力のある作品ほど、その作品を読むために端末を買い、サービスに加入する客が多くいるからだ。

というわけで、長ければ2~3年、短くとも今年いっぱいは電子書籍の世界は混迷してしまう可能性が大である。

おそらく、未成熟のこの業界にまかせておいては、なかなかまとまらないだろう。
本来は行政が何らかの統一化の動きを見せるべきだろうと思うのだが。

ま、日本政府はコンテンツ行政に関しては的外れの動きばかりしているから、混迷に拍車をかけるばかりだろうな。

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